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『万事屋を看病しに行くゥ!?Aちゃん本気か!?』
予想はしていたが、電話の向こうで近藤さんが素頓狂な声を上げて反対してきた。
と言うか煩い。電話で叫ぶな。
「何か問題でも?」
『いや、そりゃあねェけどよ。心配っていうかさ。襲われたりしねェか』
「銀さんはそんなことしませんよ。そりゃあ下ネタ発言なんてしょっちゅうですけど、たかが18歳の小娘相手に狼になるほど飢えてないでしょうし」
「アンタらどんな会話してんだよ!?」
新八君が顔を真っ赤にして怒鳴ってくる。
いやまあそりゃちょっとアレだとは思うけどさ。しょうがないじゃん慣れてるんだもん。
そういう単語とか男共の間でよく飛び交うし、私医者だし。
と、考えたところではたと気付いた。
…あれ、私が純粋じゃなくなったのって、もしかして沖田隊長のせいだけじゃなくて男所帯にいるせい?
うわ、マジか……。
遅すぎる気付きにショックを受けていると、「Aちゃん?どうした?」と近藤さんが不思議そうに尋ねてきた。
「何でもないです……。
とにかくですね、高熱出して弱ってるんですからそんな体力ありませんよ。取り敢えず今晩は万事屋に泊まります」
『おう、分かっ「近藤さん、誰と話してるんでィ」そ、総悟!?あぁいや、じゃあな!』
「えっ、あの、ちょ『ガチャッ』」
ツーツーツー……。
…何で沖田隊長来たら切ったのあの人?
私は首を傾げながら受話器を置いた。
「どうですか?」
「大丈夫って。それじゃあ早速買い出しに行きますか。一応聞くけど、本当に何も無いんだよね?」
確認すると、新八君は、すっ、と気まずそうに目を逸らして頷いた。
「……何も無いです」
「ですよね」
分かってたけど、改めて聞くと中々心に来るものがあるな……。
「じゃあやっぱり私がお金出すね。行こっか」
「すいません、本当……」
「私も行くネ!」
申し訳なさそうな新八君と、元気の良い神楽ちゃんと共に私は買い物に出た。
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茸筍 - でも、カッコいいわ (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
茸筍 - 吉沢亮に血染めの犬の餌投げつけるかw w w (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - さわさん» そこまで喜んでいただけて嬉しいです!(*^▽^*)続編も頑張ります!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
さわ - やったァァァァァ!!w続編なんてすっっっごく嬉しいです(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!楽しみに更新待ってますね!(*´ω`*) (2017年5月29日 22時) (レス) id: e6f444c96b (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - mokamoiさん» い、いちばんですか!?(゜ロ゜;ノ)ノそんな、とても恐れ多い誉め言葉を頂けるなんて光栄です・・・!ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月29日 5時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年5月12日 2時