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「ん…。朝…ん？ん？」
使っていないビルの中、雨はしのげても寒さはしのげない。
屋上で星を眺めて、それからいつものように段ボールに横になって寝たんだ。
いつもは肌寒くて起きるのに、今日はやけにあったかい。
掛けた覚えのないブランケットがかかっていたからだ。
YG「お前いっつもここで寝てんの？」
「わっ…。」
飛び起きてみると、コーヒーを飲むユンギがいた。
「なんで、いるの。」
YG「なんでだろうな。」
「意味わかんない。」
投げられた缶コーヒーは、ほんのり温かい。
いつからここにいたんだろう。
「…おいしい。」
YG「よかった。」
一人で迎えてばかりの朝。
なんだか、不思議な気分になる。
「ねぇ、今何時？」
YG「は？携帯見ろよ。」
「持ってない。」
YG「マジかよ。…７時。」
「あ、家帰る。」
YG「なんだよ、家あんのか。」
「あるけど、ない。じゃあ。ご馳走様。」
YG「…俺も行く。」
「何言ってんの。」
YG「いいから、連れてけ。」
ここから割とすぐにつく、建前上の家。
引っ越してきたときは、まだちゃんと家族だった。
前の家は周りに何もなくて不便だったし、家族が川の字になって寝ていた小さな家だった。
憧れの一人部屋を持ったあの日、嬉しかったのは覚えてる。
でもそんな生活も長く続かなくて、父親がリストラされた。
自棄になった父親は、仕事もせずにリビングで酒を浴びるように飲んでいた。
母親はお金もないのにわかりやすく着飾って、出掛けてばかりになりそのうち帰ってこなくなった。
私を何で連れて行かなかったのか。
せめてもの罪滅ぼしなのかなんなのか、毎月１０万ウォンが送られてくる。
今の男はお金を持っている男なのだろう。
「ここで待ってて。」
YG「なんで。寒いんだけど。」
「だったら自分の家に帰るか学校に行ってくれない？」
YG「…なんで。」
「…嫌なの。」
YG「…わかったよ。ここにいる。」
鍵を開け、家に入る。
一気に酒の匂いが体内に広がる。
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ro(プロフ) - パールさん» きゅんきゅんしていただけてよかったですー！ありがとうございました^_^！ (2018年5月16日 7時) (
レス) id: a5308edabf (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - すごく面白かったです！キュンキュンする場面が多くて表情管理大変でした笑素晴らしい作品ありがとうございます！ (2018年5月16日 0時) (レス) id: 5f91a6eaeb (このIDを非表示/違反報告)
ro(プロフ) - ＃はるさん» ありがとうございます！自分の書きたいがままに書いているので…そう言っていただけて嬉しいです！完結までぜひお付き合いください。 (2018年5月11日 17時) (レス) id: fa768e231f (このIDを非表示/違反報告)
＃はる - とってもおもしろいです！もぅ、胸がキュンキュンしたりしめつけられたり...w更新頑張ってください！ (2018年5月10日 23時) (レス) id: 322e3cca86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ro | 作成日時：2018年5月8日 17時
