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『キムさんは彼氏いないの？』
「いないですよ、そんなの。』
『そんなのって。笑』
「誰かに頼るのも苦手なので。」
『へえー。確かにキムさんって、一人でも平気そう。』
「まぁ。」
彼氏のいる人の前で、そんなの呼ばわりをして失礼だっただろうな。
でも私にとっては、本当にそんなもの、という感じだった。
彼氏なんて存在の前に、そもそも恋をしたことだってないんだから。
でも今ならわかる気がする。
２年前、ユンギといた２ヵ月。
あの時の私はきっと、ユンギに恋をしていた。
伝えることもしなかったけど。
そしてこれからも、叶うはずのないその想いに何度も蓋を重ねていくんだ。
『そのタトゥーってなんか意味でもあるの？』
チョンさんが耳元を指さす。
「まぁ…自分の行く道を迷わないように、って感じです。」
『へぇ。素敵じゃない。』
迷わず来れているのだろうか。
合っているかどうか自分でもわからない。
『あーそうそう。キムさんに相談があったの。』
チョンさんは１枚の紙を渡してきた。
紙に書かれた“ソウル“の文字に、鼓動が早くなる。
『うちの店がね、今度ソウルのビルにも期間限定で出店することになったのよ。』
「ソウル、ですか。」
『結構立地がいいらしくてねー、売り上げ見込めそうなの。あっちでもアルバイト募集するんだけど、経験者もいないと困るし…。」
「期間限定って、どのくらいですか？」
『２週間。その売り上げ次第ではソウルに店を持てるかもしれなくて。私は店長だし行くんだけど、あと一人連れていきたくて。』
「それが…私ってことですか？」
『そうなの。キムさんなら、大丈夫かなって。』
「はあ…私で足手まといにならないか心配です。」
『足手まといなんて。この２年、欠勤もほとんどないし真面目にやってきたじゃない。信頼してるから頼むの。』
「…わかりました。」
来週からの２週間、突然決まったソウル行き。
仕事だとわかっているのに、なんでこんなにもドキドキするんだろう。
大邱なんかよりもずっと広くて、人も多い。
ユンギに会えるかもしれない。
例え会うことができなかったとしても、なにかユンギに繋がるものがあるかもしれない。
その日からソウル行きを指折り数えた。
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ro(プロフ) - パールさん» きゅんきゅんしていただけてよかったですー！ありがとうございました^_^！ (2018年5月16日 7時) (
レス) id: a5308edabf (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - すごく面白かったです！キュンキュンする場面が多くて表情管理大変でした笑素晴らしい作品ありがとうございます！ (2018年5月16日 0時) (レス) id: 5f91a6eaeb (このIDを非表示/違反報告)
ro(プロフ) - ＃はるさん» ありがとうございます！自分の書きたいがままに書いているので…そう言っていただけて嬉しいです！完結までぜひお付き合いください。 (2018年5月11日 17時) (レス) id: fa768e231f (このIDを非表示/違反報告)
＃はる - とってもおもしろいです！もぅ、胸がキュンキュンしたりしめつけられたり...w更新頑張ってください！ (2018年5月10日 23時) (レス) id: 322e3cca86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ro | 作成日時：2018年5月8日 17時
