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「オンマ!」
男の子は彼女の姿を見て、カウンターに駆け寄って行く。
やっぱり、そうだ。
「ハヌリ!どうしたの?」
HN「学校終わってダンススクールに行ったんだけど、今日休みだったよ?」
「え?!嘘…ごめんね、オンマ間違っちゃった。」
HN「ううん!それで、一人でここまで来たんだけど…緊張して入れなくて…そしたら、この人が一緒に入ってくれた!」
そして、俺と目が合う。
「ありがとう、ジョングクくん。」
JK「俺も、ここに来る用事があったから…。」
HN「えっ?!オンマ、今ジョングクって言った?!」
「こらっハヌリ!大きい声出さないで…。」
HN「防弾少年団のジョングクなの?!」
彼女が男の子の口を手で塞ごうとも、男の子はキラキラした目で俺を見上げてそう言った。
JK「…うん、そうだよ。はじめまして、ハヌリくん。」
そう言って手を差し出すと、えくぼを作って笑う男の子。
出された小さな手を握る。
この子が、彼女の守りたいものなんだ。
そう思うと共に、彼女にも抱いたような愛しさがこの子にも芽生える。
「家で待ってられる?」
HN「うん!大丈夫!」
「今日は20時までだから…あと5時間くらい。」
HN「大丈夫だよ。いつも待ってるもん。」
JK「…俺と、遊んでようか?」
HN「えっ!!いいの?!」
「何言ってるのハヌリ、ダメ。」
JK「俺もこのあと暇だから。Aヌナが仕事終わるまで、俺が預かります。」
HN「本当?!ジョングクと遊べるの?!」
「ハヌリ。ジョングクさん、でしょ。」
HN「ジョングクさん!ジョングクさんと遊びたい!」
JK「うん、いいよ。Aヌナが仕事終わる頃に、家に送り届けます。」
「気持ちはありがたいんだけど…でも…。」
HN「遊びたい!」
JK「…ハヌリくんも、こう言ってるし。」
「…わかった。ハヌリ、いい子にしてね?ジョングクくんは、テレビに出る人なんだから。迷惑かけちゃダメよ?」
HN「うん!わかった!」
「ごめんなさい、ジョングクくん。」
JK「これくらいなんてことないです。じゃあ、行こっか!」
HN「うん!じゃあね!オンマ!」
そう言って彼女に手を振る男の子に、彼女は困ったように、でも嬉しそうに笑いかけていた。
俺はその子の手を引いて、宿舎へと向かった。
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いちごミルク(プロフ) - 完結お疲れ様です。面白かったです!! (2018年4月17日 9時) (レス) id: 62f9fc312d (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2018年4月11日 18時) (レス) id: 62f9fc312d (このIDを非表示/違反報告)
ゆ わ こ(プロフ) - おもしろいです( ^∀^) 頑張ってください〜っ 応援してます! (2018年4月10日 23時) (レス) id: 41ddd5c2e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ro | 作成日時:2018年4月10日 23時