ブツにモザイク ページ7
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先程届いた新しく買った家具。
梅原はダンボールの封を開け、新入りとなるスツールを取り出した。
うん、良いね。
地面にあたって傷付けないように、底の面に貼るうっすいスポンジのようなクッションのような黒いシールが同封されている。
直径15cm程の丸い黒いシール。
置く場所的にコレはいらないなぁと捨てようとゴミ箱に手を伸ばしたが、ふと動きが止まる。
手のひらにある黒いシールをしばらくボーッと見つめたかと思いきや、何を思ったか、おもむろに服を脱ぎ始めた。
すっぽんぽんになった梅原はスタンドミラーの前に立ち、ペタリと股間に黒丸シールを貼り付けたのだ。
それはバラエティ番組でみる股間の修正で使われるモザイクのようで、スタンドミラーに映る姿はまるで編集済みの映像のように見える。
どんなに動いても編集済み映像になる自分。
バカみたいだがアホみたいに楽しいんだこれが。
スタンドミラーの前でひとしきり楽しんでいる梅原の耳に、ジャーッと、トイレの水を流す音が入ってきた。
扉の音、手を洗う音、やってくるAの足音。
梅原は腕を組み、仁王立ちで待ち構えることにした。
「うんぴっぴーがーでぇーまし、った〜、・・・っっ!!」
うんぴが出た報告の途中で目に飛び込んできた梅原の珍妙な姿に数秒固まった後、響き渡るAの笑い声。
もはや笑いすぎて後半はサイレントになっている。
「どーよ」
大爆笑の様子に梅原はスーパードヤ顔である。
全裸で股間にモザイクシールを貼りながら、モデル並みに次々とポーズを決めていく恋人の姿に笑い苦しみながら崩れ落ちる。
「どこの編集済み映像?」
何十回も深呼吸をして落ち着きを取り戻したAだが、視界に入ると笑い転げるのは目に見えてるのでそっぽを向いていることにした。
今も思い出し笑いが襲ってきてる最中だ。
「このシール捨てようと思ったんだけど、ふと思いついちゃったんだよね」
「バカだなぁ〜」
低音ボイスでとんでもない「ぞーさんぞーさん」を歌いだし腰を振りだすものだから、Aのお腹が笑いすぎによりはち切れそうになる。
当の本人は頭の中はパーリナイだが表の顔はスンッと真顔であるものだから、余計にAを苦しめた。
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ぐるりんぱ(プロフ) - こはくさん» ありがとうございます🙏🏻頑張ります。 (3月9日 21時) (レス) id: 5e81c2cca9 (このIDを非表示/違反報告)
こはく(プロフ) - この作品大好きです!この前更新してくれたときにコメントし忘れました!もう更新されないと思っていたので嬉しいです! (3月8日 6時) (レス) id: 094a65f89f (このIDを非表示/違反報告)
ぐるりんぱ(プロフ) - 華さん» ありがとうございます🙏🏻頑張ります。 (2月16日 22時) (レス) id: 5e81c2cca9 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 待ってましたー😭😭本当にこの作品大好きです…!!!これからも更新ファイトです!!! (2月16日 22時) (レス) @page29 id: d1e7a9b3ce (このIDを非表示/違反報告)
ぐるりんぱ(プロフ) - ナシラさん» 1年も更新してなかったですね🫢頑張ります。ありがとうございます🙏🏻 (2月16日 21時) (レス) id: 5e81c2cca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぐるりんぱ | 作成日時:2022年7月26日 21時