乗り越えた先の癒し ページ37
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「お腹空いた、死ぬ、イライラする」
ドアを開いてそう一言 いったあと
荷物をドーンっと放り投げて手洗いへ向かったA。
そろそろ帰ってくるだろうしと白ご飯を炊こうとしたんだけど、まさかの炊飯器がぶっ壊れた様でエラー表示。
じゃあ ラーメンでも炊くかとストック見るとこちらも珍しくゼロ。誰だ食ったあと買い足さなかったやつ！
Aが帰ってくるまでに何か用意しておいてやろうと急いで買い物に出ようとしたんだけど
思ったより早く帰ってきて
しかも想像以上に腹減らして帰ってきた
…こえぇ。笑
「なんか食べないとやばい」
モ「そ、それが炊飯器ぶっ壊れてて…」
「ええ〜…」
モ「ラーメンのストックも切れてんだよね…なに食いたい？なんか頼む？」
「嫌」
モ「え？」
「もっきゅんの焼き飯」
モ「ま、まじか」
「焼き飯ともっきゅんのスープ。それ以外は食べられない」
そう言うとソファにバタンと寝転んで動かなくなってしまった。
冷蔵庫開けても もちろん無い
冷凍庫…あ！？そうだ、企画したときに残った白飯、冷凍してたんだっけ！！
モ「A、すぐ作る！スープはわかめ？たまご？」
「ん〜、わかたま〜」
モ「りょーかい」
1個だけ残ってた卵を焼き飯とスープで分けて使ってAの大好きな特製モトキ焼き飯の出来上がり
あるもの入れて目分量の調味料で作るだけの、ただの男飯なんだけど Aはこれを美味い美味いって食ってくれるんだよな〜
モ「ん。出来たよ」
「もきゅ〜、ほんと最高。ありがと、大好き」
ほんとに疲れてんだろう ふにゃーって笑って、のそのそとソファから降りてきて�爐い燭世�ます�瓩噺世辰�Aの頭を思わず撫でてしまった
「んー？」
モ「や、なんか…お疲れ様って思って」
「全然。もっきゅんのご飯食べたらすぐ元気なるもん、ワガママ言ってごめんね、ありがと」
きゅーんって…いや
きゅんとか可愛い表現じゃ足んねえな
どきゅーんってきました。
もうホント何。マサイの彼女じゃなけりゃ俺きっともう抱き締めてたぞ こんにゃろう。
「そんな幸せそうな顔して、どしたの(笑)」
モ「そりゃ俺の作った飯そんな美味そうに食ってくれて元気出るよって言ってくれたら幸せだよ」
「そうやって言ってくれる人が居る私は幸せ者だね」
…Aの腹減りの恐怖を乗り越えた先には、想像以上の幸せが待ってましたとさ。
*
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作者名：とまと | 作成日時：2020年9月11日 15時
