再会 ページ30
mtk side
撮影にいるもんの買い物と昼飯買って帰宅中の俺とシルクとAです。3人でシェアしようと さっき買ったタピオカミルクティ。タピオカを何粒食べただの、食べすぎだの食べたいだの言い合いしています(笑)
こんなに平和な空気が一瞬で潰れるんだから、世の中なにがあるか分からないっつーのか、世の中狭いなあと思った
「…っ」
シ「ん？」
モ「どした？え、体調悪い？」
シ「…ああ。ちげぇわ。」
モ「…」
会話を急に止めたAの顔をみれば、なんか青ざめてて 体調わるいんかと驚いたけど
シルクの一言で目線を前へ向ければ見た事ある男。
あっちは、こちらの存在にはまだ気付いてないみたいだけど
俺たちがコイツの顔を忘れるわけが無い
シ「気付いてねぇよ。大丈夫」
モ「いや、でも擦れ違ったら分かんないよ。戻る？」
「…う、うん、大丈夫、」
気付かれないうちに戻ろうとAの手を引いた瞬間聞こえてしまったのは今1番聞きたくない奴の声
『え！？うわ！まじ！？久しぶりじゃん！！俺だよ、俺！』
「え、あ、ああ、どうも…」
『なーんだよ、んな他人みたいに。てかめっちゃ有名人じゃん！』
「え？いや…」
『一緒に写真撮ってよ、あとサインとか頂戴。自慢するわ〜』
俺とシルクの事なんて見えてねーのか。
Aの目だけ見てペラペラ、ペラペラと話すコイツ。昔から変わんねーな、この人
学生時代 3股されて Aがどれだけ傷付いて泣いたか知らないだろ。軽く人間不信なってた時期もあった。
最初から俺はあんな男やめとけって言ったけど
もう持ってる空気？みたいなんが変な奴だったから
けどAが好きだっていうから遠くで見てたら…ああなったし数年経った今 再会してもう自分のした事なんて忘れてるもんな、コイツ。恐ろしいわ
シ「おい、A行くぞ」
『あ！？気付かなかったけどシルクロード？とモトキだっけ！本物じゃん』
シ「あぁ？俺は知らねぇよ、お前みたいなん」
モ「シルク やめとけって」
「あ、あ、あの、二人のことは放っといて」
『いやー、せっかくだしサインと写真くれよ！いいネタなんじゃん！てかお前さ！俺殴ったアイツと付き合ってんだろ！？なんであんなんと付き合ってんだよー。見る目無いよな〜人殴るようなバカな奴やめとけって』
コイツ ナニイッテンダ？
頭の中でプツンと何かが切れた音がした気がした
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作者名：とまと | 作成日時：2020年9月11日 15時
