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手のかかる二人は ページ19

A side



「もっきゅん、いつもありがとう」

モ「なに改まって。いいよ、俺がしたくてしてんだから。ほら行ってきな」


ニコッと笑顔でそう言って手を振ってくれたモトキ。何度お礼を言っても足りない

少し緊張しながらシルクの家を開けて入った












マ「んあ!?A!?」

「昨日は、ごめんなさい!」


目をまん丸にして物凄く驚いているマサイに頭を下げてまず一言。

スリッパの音が段々近付いてきて気が付けば懐かしいと思う程 久しぶりに感じたマサイの香りと暖かさに包まれてて












マ「俺こそごめん。もっと頼れる人間になるから」

「なに言ってんの、」

マ「俺はAが居なきゃもう生きていけねぇよ?多分Aが思ってる何倍も俺は思ってる。」

「マサイ、」

マ「俺からAを手放したり離れたりなんかしねぇから。だから信じて欲しいし、弱い部分はもっと俺にも背負わせてほしい。小さな事でもバカでかい事でも二人で居ればなんとでもなるから」

「…うん。ありがと、もっとちゃんと伝えるようにする。」




そう答えてマサイの顔を見上げるとマサイは目が潤んでいて
どれだけこの人を不安にさせたんだろうと心が痛くなった。自分ばかり不安で自分ばかり辛いだなんて思っていた私は本当にバカだ












「仕事。楽しいけど皆と会えなかったりマサイとの時間取れなくて何か精神的に落ちてて。そしたらマサイが他の子と付き合ってる夢まで見ちゃって」

マ「ん。聞いた(笑)」

「あ!笑ったな!?」

マ「あ、いや、ごめん」

「会いたくなって帰ってきたんだけど、会えなくてあの友達さんとスーパー居たの見て なんか夢が現実になった気がしてパニックになっちゃって」

マ「うん」

「夢で見たあの他人を見る様な目を本当に向けられたら私どうなるんだろうとか考えてたらもう止まらなくて」

マ「アホか。…ほらちゃんと俺の顔見て」



優しく響いたマサイの顔を見上げれば
ちゃんと伝わる私を大切に思ってくれてること。大好きだって思ってくれてること。

全身で伝わってくるマサイの気持ち














マ「まだまだ俺の愛情の深さが分かってねーな」

「ふふ、そうなの?」

マ「これからずっと、とてつもない愛情ぶちかましてやるから覚悟してて」

「なにそれ怖いよ」

マ「そうだよ、俺の愛情 最早こえーレベル」

「怖い越えてキモイよ」

マ「…泣くぞ?(笑)」



そんな冗談を言い合ってもう一度抱きしめた。






*

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作者名:とまと | 作成日時:2020年9月11日 15時

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