【夢100】男装少女の謎 (ページ2)

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STORY.１ページ2

(夢愛side)

さっきまで、電車の中に居た筈だったのに、

今、私がいる場所は木々が生い茂る森の中。

眩(まばゆ)い光が私を照らしている。

なんで……、ここはどこ！？

戸惑う私の前に現れたのは喋るぬいぐるみだった。

そのぬいぐるみは"ナビ"と名乗って、

"夢世界"や"ユメクイ"について説明して貰ったけど、

浮世離れした話に頭は更に混乱した。

そんな私の前に突然現れたユメクイは、

混乱した私に追い討ちを掛けるのに十分で。

足が竦んだ儘、動けずに居た。

ナビが何かを叫んでいる。

怖い、怖い。

怖いけど、動けない。

徐々に迫ってくるそれに目を閉じた瞬間。

ザシュッ……、と何かを切る音が聞こえた。

恐る恐る目を開ける、と。

『おおう、予想外の美人さん』

至って無表情な青年が、

剣片手に霧散する闇の奥で私を見据えていた。