Story.6 ページ8
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(芹沼 花依 視点)
ふと目が覚めると、真っ白い天井を背景に、よく見知った人物の顔が視界に入った。
親友で、腐女子仲間でもあるあーちゃん。
私が目を覚ましたことに気がつくと、体を乗り出して、心配したような表情を浮かべた。
「起きた？ 大丈夫？ 花依ちゃん」
「あーちゃん……、私……」
「覚えてない？ 体育の時に、七島が突っ込んできて、下敷きになったんだよ？」
のそのそと、身体を起こしながらあーちゃんの言葉を聞くと、まだ、少し記憶が混乱してるけど、何となく体育での出来事を思い出した。
「すんごいクリティカルにぶつかったよねぇ」と、呆れるあーちゃんに頬を掻く。
「あぁ……、だってほら。ついガン見しちゃって……。5×7が繰り広げられていたから〜？」
「いやいや、七島×五十嵐の、7×5でしょ〜」
「ええ〜、5×7だって〜。
肩に腕回してるの見たでしょ〜？」
「7×5だね。譲れないね！ 強気僕キャラと、おっとり王子様キャラでしょ〜？」
「あ〜ちゃんっ、分かってないなぁ」
「か〜えちゃんこそ〜」
ふふふふふ、と笑い合う私達。
そんな私達は見ての通り、腐女子。
イケメン同士が仲良くしているのが、何より大好き！ 何よりの大好物！
隙あらばカップリングをする。
気絶前の七島君と五十嵐君との絡みを改めて思い出し萌えていると「あ、そういえば……」とあーちゃんが何かを思い出したように呟いた。
「花依ちゃんの弟の……、A君だっけ？ A×七島と五十嵐との絡みも凄かったなぁ」
「絡み……？」
Aが、お兄ちゃん以外の男子と……？
恐る恐る聞くと、あーちゃんは少し興奮したように、コクコクと頷いた。
「花依ちゃんは、気絶しちゃって見れてないもんねぇ。あのね、七島×Aの床ドンと、五十嵐×Aのおんぶの腐三昧だったのよ！ Aが根暗だとしても、これには萌えた。ヤバい」
「な、なんで、そんな事に……！？」
確かに、腐女子としては興奮するネタだけど、片一方がAじゃ話は別だった。
Aが怖がることはさせたくない。
震える声で聞くと、「ん〜」と唸った。
「なんか、七島君に床ドンされたA君が、いきなり過呼吸起こしちゃって。それで気絶しちゃったから、五十嵐が運んだみたいな感じだったよ？」
「い、今、Aはどこにいるの？」
「隣のベッドだよ。七島と五十嵐が付き添ってる筈だけど……、って、ちょ、花依ちゃん！？」
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アイス - 更新ってもうしないんですか? (2021年8月9日 12時) (
レス) id: a3de5516c6 (このIDを非表示/違反報告)
一夜(プロフ) - とても読みやすくて良かったです！今後の展開(主に六見先輩との絡み←)が楽しみです！ (2019年10月31日 21時) (レス) id: cff84df643 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯 | 作成日時：2019年3月3日 21時
