嫌いは好きの裏返し

○ ページ17

JN side


ジョングクが泣いて戻ってきたあの日から


Aが宿舎には帰って来てはないようだった


JN｢ねえ、Aが帰ってきてるの見かけた人いる？｣


TH｢俺は見てないですけど..｣

JM｢俺も見てない｣

JH｢練習室にいるのは見かけたましたけど、こっちでは見かけてませんね｣

JK｢..見てないです｣


JN｢そっか。ありがとう｣


俺たちといつも帰る時間はバラバラで帰ってきてるから、いつ帰ったとか足音とかで察知するんだけど


最近はその様子がない


マネヒョンは出張でしばらくAの傍に居ないみたいだし、ヘス達は休暇中で彼女の近くには誰もいないことを思い出す

いつもマネヒョンに練習時間の管理など任せてたから、練習に没頭してる彼女を止める人は今誰もいないことになる


Aが倒れてるかもしれない、そう思ったらいてもたってもいられなくなって宿舎を飛び出した



.



コンビニで栄養ゼリーとか軽いものを買ってAがいるであろう練習室にと足を運んだ


少し扉を開けて様子を見てみると一生懸命練習してたけど、動きにふらつきが見える

この曲が終わったら声をかけに行こう、そう思い静かに扉を閉めようとした時

ビターンと物凄い音が聞こえて慌てて扉を開けると倒れたAがいた



JN｢えっ!?ちょ、A？A！｣



急いで駆け寄って声をかけてみるも反応がない

マネヒョンもいないし..どうしたら..

パンPDならいるはずと思いAを抱きかかえてパンPDの部屋に向かった

目の下もクマが酷くて、驚くほど軽い

1人で無理してたんだ

いや無理をさせるようにしてしまったのは俺たちのせいか


パンPDが車を出してくれて、救急に連れて行った。パンPDが手続きをしている間俺はそれを見ることしか出来なかった


待合室で待ってろと言われてただじっと待つ

今まで彼女とちゃんと向き合ってこなかったから誰にも頼れず一人で抱え込んで限界まで自分を追い込んだんだ。カッコ悪いと思われてもいい。拙い言葉でも人には気持ちを伝えるべきだと痛感した

気持ちを伝えることが恥ずかしいなんて言って空回りして勘違いさせてしまっている

なんて考えてるとパンPDがやって来てAの状態を教えてくれた


特に命に別状はなくて、栄養失調と睡眠不足で倒れただけだったという


またこうして無理するかもしれないからってお前達で見張ってろって言われた


分かってる。ちゃんと彼女の誤解を解いて向き合おう

○→←○

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す