検索窓
今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:654 hit

14話『真実の書』(下) ページ10

コハク「"ただし、その大量殺戮があった村の真実を調べるための研究者、この今まで以上にないニュースを放送するためと来た記者達が殺到した。調べると"荒れ狂うのは1回きり"であり、"怒るだけで殺すようなことは二度はない"とまで調べられた。しかし、赤目の状態は最も珍しく「高値で売れる」と"勘違い"され、企んだたほかの商売人が100人ほどの勢力で襲いこんだ。その事件で人体が売られるか、抵抗するイカは殺され、目のみで売られることが多くなり、村の人口はどんどん減っていった"……」

…背筋が固まるほど残酷な事件に、コハクは震えが体全体にまで及んできた。

?「…コハク?」


誰かが突然名前を呼ぶ声に過剰に反応したコハクは肩を震わせた。

コハク「は、はい…!あれ…レインさん?」

レイ「昼になるから迎えに来た。」

コハク「あ、ありがとうございます…」

レイ「ここの本、結構揃いがいいらしいな?どうだった?」

コハクは本を急いで閉じ、レイに無理やり笑顔を作った。

コハク「…よ、良かったです」

レイ「そうか?その割に顔が引きつってるけど」

コハク「うっ…ちょっと描写がリアルな本を読んじゃって…」

レイ「そうなんだな…笑まあ、入口で待ってるから返して来いよ?」

コハク「分かりました…!」

レイはスタスタと歩いていった。コハクはため息をついて咄嗟に隠した本の表紙を見た。

コハク「リトさん……」

コハクの思いはどちらも空回りする。



ー ー ー ー

ミカ「ふあー!楽しかったー!」

レイ「結構負けたよな?俺の調子悪かったんだろうか…いつも通りな気がしたんだけどなー」

ミカ「でもチームとしてはいっぱいできたしいいんじゃない??」

レイ「まあそうだな笑」

夕方、泊まった先の旅館を後にし、電車を乗り継ぎしながら話していた。

レイ「リトとコハクはなんで喋らないんだ?」

リト「へっ…?」

コハク「…少し疲れてて…笑」

レイ「…そうだな笑寝てていいぞ、起こすから」

コハク「あ、ありがとうございます…」

相変わらずリトとコハクは連携が取れず、負けが続いていた。敗因が自分達なのは痛いほどよく分かっているが、どうもこうもレイやミカ達に言えないのが現状。2人は複雑な気持ちになった。


2人の負の感情は、いつ取り除かれるのやら。

15話『黒い兵器』(上)→←14話『真実の書』(中)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年7月1日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。