13話『懐かしき風景』(下) ページ5
レイ「それにしてもなんで目の色を調べてんだ?」
リト「いや、僕の目の色って「緑」じゃなくて「エメラルド」だからちょっと調べてるんだけど、エメラルドってみつからないんだなって」
レイ「緑じゃないんだな?」
リト「ちゃんとエメラルドっていう色ですから!」
レイ「ちなみに俺の目の色は載ってるのか?」
リト「載ってるよ?黒目の人口は少し多いんだね」
レイ「へぇ…俺の周りに黒目はそういないけどな」
リト「まあ確かに黒はそういないかも」
レイ「俺、母子家庭だけど「母さんは目の色が"青"」だからさ」
リトはレイの言葉で確信した。
リト「…そうなんだ」
レイ「おう。どうした?」
リト「僕もお母さんとおばあちゃんに育てられたけど、弟だけ目の色が違うんだよね…」
レイ「俺と一緒で父親の遺伝子もらってるんじゃねえのかな、それは」
リト「そうだよね…それも兼ねて調べてた」
レイ「母さんに父親のこと聞きたい時結構あったけど、なんか気まずくて話せなかったんだよなー」
リト「……うん、分かるよ」
レイ「だよな。他のみんなと違って父親が家にいない事情が知りたかった」
リト「……僕眠たくなってきちゃった…レイくんも頑張って寝よう?」
レイ「んー、そうか。話し相手がいないなら仕方ないな」
レイは暗い場所だったからなのか、少しリトの表情が曇っているように見えた。
1人、目を閉じたまま話を聞いていたイカがいた。
外は予報外れの雨が降っていた。
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作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年7月1日 7時