16話『黒と赤』(下) ページ21
リトはそこにあったパソコンを開いてインターネットに繋ぐ。
リト「調べてみたけど、まず「黒インクがあるのか」っていう探究ばかりで…」
コハク「うーん…2色に変化できたってことは…体内にあるってことですよね…?」
レイ「ナワバリバトルのルールを違反するとしても、体内に入れられるのは1色だけのはずだけどな…」
コハク「…リトさん」
リト「ん?」
コハク「…貴方がバトルをする時、必ずと言っても過言ではありませんが、「赤目」に変わるということを知っていますか…?」
レイ「…コハク…!?」
リト「えっ…?」
コハク「私もずっと前から気になっていたんです…そしてハイカラシティーの図書館で本を見つけたんです。残酷で凶悪な事件。「赤い目を巡る戦争」を…」
リト「赤目…僕が…?コハクちゃんは僕をあの人たちの仲間だと思ってるの…??」
コハク「仲間じゃなくて同じ"種"ということです。」
レイ「…リトがあいつらと同じ類ってことか…?じゃあリトにもあのインクが…」
リト「えっ!?何言ってるのレイくん!!僕は何も知らない…!!母さんにもおばあちゃんにもそんなことは…
…はっ」
リトは何かを思い出したかのように反論するのを辞めた。
レイ「……リト…?」
リト「……お母さんの腹部に黒い液体……ってことは…」
リトは急に震え出した。
コハク「リトさん…!?」
レイ「リト…!どうした…!?」
リト「…こ、怖い……僕…怖い……」
レイ「コハク…リトが混乱してる……これ以上はやめよう」
コハク「分かりました…すみません…」
コハクは考え込むようにしてしばらく黙った。
レイ「対策は、"黒インクにはなるだけあたらないように穏便に行く。""ほんの少しの量でも当たってしまったら潜伏して回復するまで出ない"ようにしよう。調べた結果はとりあえず「最近生み出されたインク」と推測するしかない。ギアも調節しているし、騒ぎにならない今しかない。」
コハク「そうですね…」
リト「…分かったよ」
深夜。3人は静かに呼吸をする。
レイ「皆無事にミカを助けることだけを考えろ。なるだけ戦闘は避けて助け出したら静かに出るんだ」
コハク「分かりました」
レイ「それじゃあ行くぞ……!」
3人は走って夜の街を走り出した。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年7月1日 7時