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episode103 ページ14

零「さて、おしゃべりはこの辺りまでにして…俺は帰るよ」

そう言うとカバンを持って立ち上がる

すると彼は何かを思い出したように窓辺へ向かい夜空を見上げた

私も隣へ行ってみると、さっきまでの花火とは打って変わり

あたり一面に満天の星が輝いていた

透「綺麗だな」

貴「本当だ…」

透「夜は…時々怖くならないか?」

貴「え?」

透「時々夜空を見ていると思うんだ怖くて妖しいなって」

私は思わずプッと吹き出してしまった

すると彼が私を見て不機嫌そうな顔になる

透「A?…そんなに笑うところか?」

貴「だって…零さんがそんなこと言うなんて…かわいくて…あはははっ!」

零さんには申し訳ないけど笑いが止まらなくなってしまった

だってこんな零さんみたことない


彼は私の方を向きじっと私を見つめる

貴「零さん?…」

腰にグイッと手が回されたかと思うと彼は顔を近づけた

貴「零さ…っん」

私の唇と彼の唇が重なる

零「かわいい男が普通こんなことをするか?」

貴「ぇ…あ……」

あまりにも急な展開についていけない

だって…どうして……

貴「……」

零「……」

沈黙が訪れる

すると彼は我に返ったようにハッと目が丸くなり

腰に回されていた手はパッと離れた

零「…ぁ…俺は…帰るから…」

零さんの口から出た言葉とは思えないほど

たどたどしい口調で彼は別れを告げ帰って行った

『バタン!』という無機質な音が部屋に鳴り響く

その瞬間私は緊張が解けたかのように床にへなへなと座り込んだ

貴「どうして……」

彼はなぜあんなことをしたのか

零さんは…ずるい人だ

あんなことをしておきながら…思わせぶりに、別れは残酷だった



私たちは傍から見たら、どんな関係に見えるのだろうか

恋人?友達?

私でさえ、彼との関係が分からない

この答えはいつ見つかるのだろうか


私から見えるあなたは、眩しくて、愛しい

でもあなたから見える私は、きっと一般人にすぎないんだろう

それでもあなたと居られる瞬間が私の中では宝物なんだ







『好き』という気持ちは良くも悪くも人を狂わせる

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ララ(プロフ) - salomeさん» コメントありがとうございます!『見たい!』という声をいただくとすごく嬉しいです!もしかしたら出すかも…しれません!わからないですが出す方向で考えて行きたいと思います (2018年12月9日 21時) (レス) id: e0fb4d33ed (このIDを非表示/違反報告)
salome - ボツにした奴見てみたいです後更新待っています (2018年12月8日 19時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
ララ(プロフ) - マユさん» コメントありがとうございます!今日テスト期間が終わりました!私も多分…ではなく絶対悪いです笑安心してください!仲間ここにいますよ!笑 明日更新しますね!応援ありがとうございます! (2018年11月30日 14時) (レス) id: e0fb4d33ed (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - テスト頑張ってください。私は先週テストでした。多分点数悪いですがw更新楽しみに待ってます。 (2018年11月25日 21時) (レス) id: 03d4b99ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ララ(プロフ) - ゆうみんさん» コメントありがとうございます!最近は忙しく亀更新ですがこれからも読んでいただけるとすごく嬉しいです!是非!楽しみにしていてください! (2018年11月4日 19時) (レス) id: e0fb4d33ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ララ | 作成日時:2018年8月29日 20時

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