安室透の言動がどうしても分からないのですが…誰か取扱説明書をください

episode101 ページ11

貴「もちろんみんなの前では今までと同じで構わない

　 でも…2人きのときでいいからありのままの貴方でいて欲しいんです」

数秒彼は固まっていたが我に返った彼は己の顔を大きな手で覆い隠した

透「…あー……」

唸りながら彼は顔を上げる

不機嫌そうに眉間にシワが寄っているが頬がわずかに赤いので不思議と怖くはなかった

安室さんはぐしゃぐしゃと自分の髪を掻き、深いため息を吐き出す

貴「？」

まさか…逆に怒らせた…？

透「怒ってませんよ」

そう言って彼は微笑を浮かべる

貴「安室さんは人の心を読むのが本当に上手ですね」

さすがです安室さん

そう言うと安室さんは『あ〜…』と再度唸りながら微笑んだ

透「顔に書いてあります

　 貴方は結構表情に出やすい方ですから」

まじか…とも驚かないがそんなに顔に出ていたのかと自分の頬を抑えてみる

すると彼はぱっと顔を上げて脱力したように笑った

透「貴方は変わっていますね

　 普通の女性は丁寧に扱われる方を喜びますよ

　 まさか雑に扱えなんて言われるとは…貴方は本当に俺を翻弄する天才だ」

貴「だ、だって…」

透「自慢にしていいですよ 俺を振り回せるのはおそらくAさんだけだ」

意地悪そうに彼は笑いかけ大きな手がポンポンと私の頭を撫でた

貴「……」

何が起きたのか一瞬わからなくて際限まで目を開く私に

彼はおかしそうに喉を鳴らした

透「頭をど突くなんて…勘弁してくれよ…A…」

私はいま世界で一番幸せな自信がある

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