警視庁へ ページ10
「瓦礫の中にカードが二枚ね.....。」
「爆弾沙汰は免れないってことか....。」
二人は神妙な面持ちで私の話を聞く。
「実は今日はまだファックスが送られてこないの。」
研二の仕事が終わるまで待ってみたが、やはり送られては来なかった。
やっぱり今年も動きはない...。
カウントダウンなんてただの悪戯だったのかな。
「緊張して疲れたでしょ、ちょっと付き合ってくれない?」
「うん!」
美和子ちゃんと仕事場から少し抜け出した。
「ここ....。」
「そう。あの観覧車。」
美和子ちゃんも辛い思いを抱えてきた一人。
「最近も事件あったでしょ?それでも忘れたみたいに廻ってる。のんきなもんよね....。」
「.....。」
その通りだ。何にも言えなかった。
「美和子ちゃん。あのね....。」
「うん。」
「もう今年で終わりにしたいの。あの日のことを調べる事。」
「え?」
美和子ちゃんだから言えることだった。
「私の朧気な予知で困惑させてるんじゃないかってずっと思ってた。こういう事してるから7年前、3年前の犯人が捕まってないのをいい事にファックスが来るんじゃないかって....。」
「ずっと思ってきたんだ...。Aちゃんいっつも笑顔だから気づかなかった。」
そうだよね。納得しながらも彼女の顔は寂しそうに映る。
「Aちゃん。ちょっといい?」
パァンッ!
美和子ちゃんは私の頬を両の手で叩いた。
そしてじっと私の眼を見つめる
「はぁ....。ごめんね、いきなり引っぱたいたりして。
Aちゃん。折れちゃだめよ。あなたが居たからあいつらは気を張って命貰ってんの。
普通、あんな爆発巻き込まれたらひとたまりもない。警察だって辞めてる。
私だってそう。何度Aちゃんに励まされたか分かんない。
大切な人がちゃんとそばに居てくれるんだから。頑張らないと。ね!」
「うん....!」
「言ってくれてよかった。こんな事一人じゃ抱えられないから。もっと早く言って欲しかったけどね!」
「ありがとう、美和子ちゃん」
「ふふ。次言ったら絶交だからね!」
「わかった。もう言わない。」
(あ〜あ、また萩原君ジェラっちゃうな〜秘密にしとこ。)
Aから一番この言葉を聞きたかったのは彼だろう。
佐藤はあの日のメールと一緒に胸にしまった。
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作者名:Ceylon | 作成日時:2021年1月8日 20時