回想2 ページ2
「松田...。Aの事頼んだ...。」
血みどろになった親友はそう言って意識を手放した。
隊員は全員落ちてきた天井に下敷きになったが
萩原の誘導もあって、重症ながら命に別状はなかったそうだ
警察病院に向かい、待合室でAと二人。
Aは俯いたまま声を殺して泣いていた。
「くそっ.....!」
怒り、後悔、絶望、自分の無力さが一気に押し寄せた。
ぴしりと握りしめていた携帯の画面が割れる。
肩を震わせる隣の女にも何もしてやれない。
あいつなら、どう声をかけて慰められるんだろうか。
手術中のランプが消えて、
執刀医に医務室へと通される。
「傷の縫合や破片は除去できました。ですが、意識が戻る可能性は低いです」
淡々と医師は伝え、病室の部屋番号を告げた。
包帯だらけの体、つながれた機器
何とかして生命を維持している状態だった。
「けんじ...。なんで...。」
「A、悪ぃけど、俺ちょっと出るわ。」
慰めの言葉なんて掛けられなかった。
きっと自分の想像するよりもAは重たいものを背負っている。
一人にすることしかできなかった。
「うわあああああっ........!!!!!!」
無機質なシンとした病室にAの泣き声だけが響く。
煙で満たしても憂さは消えない。
キリキリと胸が痛い。
復讐してやる、今まで子供みたいな考えだと振り切っていた感情が沸々と湧いて
病院を後にした。
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作者名:Ceylon | 作成日時:2021年1月8日 20時