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上司と連絡がつかなくなってから3日。
俺と風見は忙しい仕事の合間を縫って彼女の情報収集にあたっていた。
公安である彼女が連絡をひとつも入れないということは、生きていないか、あるいは連絡をとれない状況にあるかだ。
情報収集の1つとして、彼女の個人情報をできる限り調べたが、特に有力な情報は出てこなかった。
結果として得られたのは、彼女の両親は10年以上前に死亡しているということだけだ。
仕方がない、僕も明日はポアロのバイトがあるため、この件について今日は早々に切り上げることにした。
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「いらっしゃいませ…って、コナンくん、いらっしゃい」
「こんにちは、安室さん」
父さんが送ってきたメールには何か意味があるはずだ。
その爆発事件が組織が関わっている可能性もあり得る。なら、少しぐらいバーボンとして潜入している安室さんにも情報がきているはず。どうにかして引き出さないと…
「ねえ、安室さんは使えるなら銃と手榴弾どっちを使う?」
「…急にどうしたんだいコナンくん。まあ、強いて言うなら、銃かな」
「どうして?」
「だって、手榴弾なんて使ったら、その場にいた人にも危害が及ぶだろう?まあ、銃なんて使ったことないから撃てるかどうかすらも怪しいけどね」
”危害が及ぶ”
これは降谷としての考えなのかバーボンとしての考えなのか。どちらにせよもう少し探らないと…
「大丈夫。君が気にしていることは起きていないよ。」
「え?」
「…心配するな。彼女は必ず僕が探して助け出してみせるから」
「あ!安室さんその台詞!昨日の恋愛ドラマのやつですね!……」
そう言って上手く話を逸らした安室さんの顔は、なんだか少し、疲れているような、寂しそうな顔だった。
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最初の台詞で、降谷さんの一人称を僕にするか俺にするか結構悩みました。
もちろん本編では安室、降谷の間で絶対的な一人称変更は行われていないそうなので、本来であれば「僕」を使うべきだと思ったのですが、主人公と降谷さんの間には私情的な関係もあると強調させたかったので、主人公と連絡が取れなくなったことにより強く動揺している降谷さんを書きたくて「俺」としました。疑問に思った方がいらっしゃいましたらここで解説とお詫び申し上げます。
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作者名:みすみす | 作成日時:2022年7月26日 2時