Story 70 ページ24
「…これで先回り出来たはずだが」
スタッフの作業服に身を包んだ安室は観覧車の内部に居た。
あの後、ローズが立ち去り、赤井もどこかへと消えた。ローズがどこにいるのかは知らないが、アイツはきっとここに居る。来るはずだ。
「来たか…赤井！」
観覧車の上で、安室―――いや、降谷は赤井をにらんだ。
「…あなたがここに来たということはやはりあのときあなたは照明を撃ち落とした…奴らの視界を奪ったあなたは僕が倉庫内で身動き取れずに居ることに気づき、ドアを蹴破って外に逃げたように欺いたんだ…」
「…こんなところまでお喋りに来たのかな」
赤井がふ、と笑うのが気に触った。
「ええ、FBIに手を引け…と言ってるんですよ。“キュラソー“は我々公安がもらい受けると…」
「嫌だ、と言ったら？」
「力ずくで奪うまで」
降谷は拳を握り、赤井の方に向かっていく。
「引けぇぇえ、赤井秀一！！！」
「言ったはずだぞ、安室君。狩るべき相手を見誤るなと」
「ああ、狩って狩って狩り尽くしてやるさ！貴様を制圧したあとでな！」
「…」
観覧車の上で静かな戦いが始まる。
「安室君…君はローズから手を引け」
「こんなときに何言ってんだ。今は関係ないだろう！」
赤井は降谷の攻撃を得意の截拳道で避けつつ、攻撃しつつ、言う。
「彼女は君がコントロール出来る相手ではない」
「ふざけるな！ローズは誰にも渡さない！彼女は僕が貰う！」
「Aのことは俺に任せるんだ」
「誰がお前なんかに！彼女に近づくな」
「アイツは組織の人間だぞ」
赤井の言葉に降谷はぐっと拳に力を込めた。
「それがなんだ！それでも僕は彼女のことが好きになってしまったんだ！」
………そう狂おしいくらいに強く。
ローズのことを自分は求めている。
彼女の全てを愛していたい。
「赤井、貴様。彼女に手を出すな」
「嫌だ、と言ったら？」
「くそっ」
戦いは終わらない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
祥子(プロフ) - とても深いグリーンさん» ありがとうございます！お待たせしました！！最終話にリンクを貼っております(^^)是非お楽しみください！ (2017年12月31日 11時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - ”いったん”完結おめでとうございます(^^)新章待ってます！ (2017年12月30日 22時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» 嬉しいなあ！クローバーさんも良いお年を〜(*^^*) (2017年12月28日 19時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - 祥子さん» はい、暇あればチェックしちゃうんです(//∇//)ローズが心配ですが、良いお年を！ (2017年12月28日 0時) (レス) id: 0cbfa43b10 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます(*^^*) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：祥子 | 作成日時：2017年10月14日 16時
