Story 60 ページ14
“あなたがローズ？噂に聞いていたのと違うわね…“
この会話は初めて彼女――キュラソーとしたものだ。
“噂？どんな？“
聞かずとも分かっている。Aが組織内で噂されることはひとつだけだ。
“組織の敏腕スナイパー兼情報収集のスペシャリスト…ローズに不可能の文字は無い。彼女は組織が育てた
“モンスター？そんなこと言われてたの。笑っちゃうわね“
“でも良かったわ。そんなふうに言われていたからちょっと怖かったのよ…でも案外普通の女の子みたいね“
よろしく、そう言って微笑んだキュラソーと仲良くなるのに時間はかからなかった。ローズはキュラソーを姉のように慕い、キュラソーは彼女を妹のように想っていた。ローズにとってベルモット以上にキュラソーは悩み事を打ち明けられる相手であった。
他人に弱さを見せず気丈に振る舞うローズを見てキュラソーは言う。
“…ねえ、私だけになら弱みを見せてもいいんじゃない？取って食べたりしないから“
組織内で弱みを見せれば必ずそこにつけ込まれる。自分の弱さは言わば鏡だ。だから強くなくてはいけない。鏡に照らされているだけじゃ組織では生きていけない。自分で鏡を照らさなければ。灯りをともさなければ。
“ねえ、ローズ。あなた…死なないわよね“
“え？死ぬわけないじゃない…だって私は“
“…違うわ。本当のあなたを私は知りたい。本当のあなたは死んではいないのかしら？“
キュラソーの言葉がやけにはっきりと耳に残って。今でも鮮明に思い出される。何年も前の記憶のはずなのに。
―――あの頃キュラソーが見ていた私は偽物だったのだろうか。
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祥子(プロフ) - とても深いグリーンさん» ありがとうございます！お待たせしました！！最終話にリンクを貼っております(^^)是非お楽しみください！ (2017年12月31日 11時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - ”いったん”完結おめでとうございます(^^)新章待ってます！ (2017年12月30日 22時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» 嬉しいなあ！クローバーさんも良いお年を〜(*^^*) (2017年12月28日 19時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - 祥子さん» はい、暇あればチェックしちゃうんです(//∇//)ローズが心配ですが、良いお年を！ (2017年12月28日 0時) (レス) id: 0cbfa43b10 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます(*^^*) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥子 | 作成日時：2017年10月14日 16時
