Story 32 ページ34
コツコツコツ、廊下にヒールの音が響く。歩みを止めたローズはジンの部屋のドアを開いて言った。
『ジン！聞いたわよ！キールが赤井を始末したって！』
「ああ、この目でしっかりと拝ませて貰ったぜ…奴の頭にキールが弾丸をぶち込む所をなァ！」
『私には内緒でどういうつもり？！』
「何だ、ローズ…？お前、赤井と何かあるのか？」
『…なぜ私にも死に顔を拝ませてくれなかったのと言ってる！』
「ハッ、そう来たか」
くくくと楽しそうに笑うジンを見れば、キールが赤井を始末したことは明白だ。
ジンに見えない様に彼女は唇を噛み締めた。キールを信じさせるためにやったのか。きっとボスからの命令だったのだろう。
――――ボスはなぜ私に黙っていた？
「…あの方がお前の事を気にしていた」
『…え？』
「最近、任務が多くて疲れているだろうからと…だからテメエには知らせなかった」
『そんなの気にしなくても…ひゃっ』
ぐいと腕を掴まれされたキスは濃厚で。彼の舌が彼女のそれに絡みつく。
「…フン、その面で疲れてないって言うのか？」
やっと唇を離してジンはそう言った。
「ローズ…」
『バーボン、見てたの？』
ジンの部屋を出たところでさっき自分の部屋に置いてきたバーボンと出会う。
「いえ…」
すいと目を逸らしたバーボンがさっきの様子を見ていたことは明らかだった。
―――ならばひとつ。試してみるか。
『…ねえ、バーボン』
「はい？」
『…今夜、空いていて？』
「え、ええ…」
『私の部屋に午後9時に来て』
そう言ってぽやんとした顔のバーボンの腕に絡み付き、彼の耳元で囁いた。
"必ずよ、待ってるわ"
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祥子(プロフ) - クローバーさん» クローバーさん！最高の褒め言葉です！嬉しいです(*^^*)更新頑張ります！ (2017年9月30日 9時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - おもしろいです。早く続きが読みたい (2017年9月29日 23時) (レス) id: d0ebff26be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥子 | 作成日時：2017年9月8日 22時
