Story 19 ページ21
「…時間は13時、場所はエディP。インタビュアーの私はDJを例の位置に誘導する…」
「そうそう待ってるよ、キール…」
愛車ダッジ・バンパーから顔を出したのはキャンティ。
「アタイのこのスコープのど真ん中に獲物を突っ込んで興奮させてちょうだいね♡」
「あら、キャンティ…コルンも一緒ね。頼もしいわ…」
ライフルを弄ぶキャンティとその横に座るコルンを見てキールは言う。
「頼りにしてるわよ…私達の功績は日の目を見る事は無いけど…失敗はすぐに知れ渡ってしまうのだから…」
ずっと黙っていたベルモットだが彼女は長話にうんざりしたようで口を挟んだ。
「そろそろ時間よ…さっさと片付けて私の出番は無しにしてくれる？」
「ちょっと！聞いてないよ！カルバドスを勝手に連れだして見捨てたこの女が作戦に加わるなんて！」
ベルモットを見たキャンティが物凄い形相で彼女に詰め寄るが当のベルモットは知らん顔して煙草に火をつけている。それが余計キャンティをイラつかせたがジンがそれを止めた。
「ベルモットとローズは保険だ…キャンティ、車に戻れ…」
「チッ」
『キャンティ、任務に集中して。貴女の気持ちは分からなくはないけれど貴女の今日の獲物はDJ。ベルモットじゃないわ』
「ローズがそう言うなら」
癇癪を起こしていたキャンティもローズにかかればお手のものだ。簡単に手なずけられる。
その様子を見て流石とジンは一人、口角を上げる。ローズを作戦に参加させたのには彼女にこういう役回りをして欲しかったからだ。
大勢で動けば指示が通りにくい。彼女に作戦の円滑材として動いてもらえれば聞き分けの悪いキャンティも独断専行をするベルモットも上手く丸められると思ったのだ。
「各自、持ち場へ。作戦を決行する」
ジンのその合図に。各々の車が走り出した。
…このときはまだ知らない。キールの靴底につけられた盗聴器で彼らの会話に聞き耳を立てている人間が居ることを。
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祥子(プロフ) - クローバーさん» クローバーさん！最高の褒め言葉です！嬉しいです(*^^*)更新頑張ります！ (2017年9月30日 9時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - おもしろいです。早く続きが読みたい (2017年9月29日 23時) (レス) id: d0ebff26be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥子 | 作成日時：2017年9月8日 22時
