本当の姿 ページ25
「…あのとき、あなたが撃ったの?」
迎えに来てくれたバーボンのマツダRX-7に乗り込み、私は彼に問う。
バ「えっ?何の事です?」
「…そうよね…」
…じゃあアレはいったい誰が…?
バ「…ミモザ…君のことを信じていいのか?」
「えっ」
バ「…俺の正体を知ってるんだろ?ボスに報告したのか?」
これが本当の彼の姿か…。
「…化けの皮を剥いだわね…。いいえ、あなたが公安警察だってことはボスには報告していないしこれからする予定もない…あなたと敵になるつもりもないわ…」
零「何者なんだ?君は…」
「別に…ただの科学者よ…あなたのことは昔約束した人がいたから知ってただけ…」
零「昔約束した人?」
「エレーナさんよ、あなたもご存知なはずよね?」
私はUSBをパソコンに差し込む。
それは彼女が作っていた薬のデータだ。
ただ完全なものではなく、記録は途中までしかない。
わざとなのか、それとも。
零「…ヘル・エンジェルと何の約束を?」
「…あなたや宮野姉妹を守るって約束。…明美は守ってあげられなかったけれど…それに志保は爆破されたって聞いたし…」
零「…」
「ただ私は科学は人を救うためにあるものだって思ってるから…」
零「じゃあなぜここに?」
「…大きなスポンサーがつくって聞いていたから、もっと多くの人を科学で救えると思ったのよ…こんな組織だなんて知らなかったわ…だけどベルモットから宮野エレーナの名前を聞かされて驚いたの。ここに留まって彼女が作っていた薬を知りたいと思った。彼女の軌跡を辿るために私はここにいる」
零「…信じていいんだな、ミモザ…いやA…」
「あら、いきなり呼び捨て?」
零「嫌なら“さん“を付けますが?」
「別にいいわ」
零「あなたは変わってますね」
「そうかしら」
零「…強い人だ…それに聞かせてください。あのとき…なぜ僕を抱きしめたんです?」
「…スコッチ…」
零「…!」
「…一度だけ会ったことがあるの。生きている頃のスコッチに…もちろん私が組織に入る前よ…」
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ありす - もうサイコーです! (2018年7月14日 16時) (レス) id: a05ec1cfef (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - 美零さん» 来年を楽しみに待ちましょう(*^^*) (2017年6月23日 22時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - りんさん» たくさんキュンキュンしてください!私も書きながらキュンキュンしてます笑 (2017年6月23日 22時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
美零 - そうですね!! (2017年6月22日 17時) (レス) id: 53f77aa8bb (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - きゅんきゅんする!! (2017年6月17日 23時) (レス) id: aa9084d7b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祥子 | 作成日時:2017年5月20日 21時