きみのとなり

36話 ページ36

斎藤「あ、岡本さん！いらっしゃい〜」

『お、おじゃましまーす…』

相変わらず良い機械だらけのお部屋。

『この機材って全部買ったの？』

斎藤「まぁね〜
バイトとかかけ持ちしてお金貯めて…みたいな？」

す、すごい…

斎藤「まぁゆっくりしてって。
今日は智也来れないってさ。」

あれ？でもさっき来てくれるんだ、嬉しいーって言ってたよね…？

斎藤「その代わりに貴雄が来てくれるから。
紹介するね。」

『あ、うん。』

ドラムの人かな…？

斎藤「そろそろ来ると思うんだけどな。」

鈴木「こんちわーす」

斎藤「ナイスタイミング笑笑」

鈴木「あれ？見かけない顔だね。」

『あ、岡本Aっていいます。
斎藤くんと田淵くんの友達で…』

鈴木「へぇ〜
女友達の少ない斎藤くんのね？」

斎藤「な、なんだよ…」

斎藤くん、女友達少ないんだ…
私と一緒じゃん。

鈴木「俺は鈴木貴雄って名前。
UNISON SQUARE GARDENのドラム担当。」

『ドラム！いいですね！私、ドラム好きです』

楽しそうに叩いてるのとかリズミカルなのが大好き。

鈴木「お、気が合いそう。
よろしくね、Aちゃん。」

斎藤「おい、いきなり名前呼びとか…」

『あ、全然いいですよ。
仲良くなりたいし！』

斎藤くんはほっぺを少し膨らませ…

斎藤「…ずるいじゃん。俺の方が先に岡本さんと知り合ったのに…」

私・鈴木(か、かわいい…！！！)

『さ、斎藤くんも私の事名前呼びでも全然いいんだよ…？』

斎藤「ほ、ホント！？いいの？」

『うん、もちろん。』

斎藤「マジ！やったー！」

お菓子もらって喜んでる子供みたい…笑笑

斎藤「A！」

『は、はい！』

斎藤「なんで敬語なの笑笑」

『な、なんか新鮮だから…』

斎藤くんにAって呼ばれるの、なんか照れる…
鈴木くんはそんなことないのに…

斎藤「変なのー
じゃあAも俺の事宏介って呼んで…」

『む、むり！！』

斎藤「え…」

恥ずかしくて無理！
そんなのできないよ…

鈴木「ぷっ…まぁまぁ、また慣れていこう？」

『あ、はい…』

斎藤「なんかショック…」

鈴木「そう落ち込むなって。」

慣れたら呼べるようになるかな…？

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