忍術学園一年は組には女の子がいる part７

３４８話 ページ49

カーンカーン






午後の授業の終わりを知らせる鐘が鳴った。






兵助「さて、鐘もなったが無事に皆は戻ってこれたのだろうか。」






三郎「どうだろうな。どうするA。門まで向かえに行くか？」






A【そうですね。…あ！】






三郎からの問いかけにAは悩んでいると突然戸の方を向いた。






三郎「どうした？」






兵助「……誰か来るのか？」






Aにつられ二人も戸の方を見た。






留三郎「失礼する。A〜！留先輩が来たぞ〜！」







………ﾃﾝﾃﾝﾃﾝ






兵三「うわぁ…。」ドン引き






A【留先輩！】ギュー






留三郎「おいドン引きすんな。A〜、抱きついてきて可愛いなぁ。」ﾃﾞﾚﾃﾞﾚ






兵助「いや、ドン引きもしますよ。」






三郎「そんなでれでれの顔で来られたら小さい子だと泣きますよ。」






留三郎「んだと？この顔はAにしか向けん！」






兵助「それはそれで問題かと。」






三郎「それで？食満先輩が何で来たんです？」






留三郎「お前ら失礼だな。俺はAを迎えに来たんだよ。それとしんべヱと喜三太はまだだろうから平太も連れて門まで行こうと思ってな。」






三郎「作兵衛はどうしたんです？」






留三郎「作兵衛は先に委員会の準備をしてもらってる。」






兵助「…食満先輩。後ろ。」






留三郎「ん？おぉ平太来たか。」






平太「は、はい。食満先輩の声が聞こえたので…。」






A【留先輩！お片付けしてきますので待ってて下さい！平太くんも待ってて？】






留三郎「あぁ待ってる。(お片付けって言ってるA可愛い。)」






平太「う、うん！待ってるよ！」






Aは留三郎が来たときに抱きついていたが、片付けをするために兵助と三郎の所に戻って来た。






兵助「A、教科書と紙はまとめといたが持って行くのか？」






A【いいえ！今から委員会に行きますので机の端にでも置いておきます！】






三郎「それじゃあここに置いておくぞ。」






A【あわわ！お片付けしに来たのにやってもらっちゃった…。三郎先輩、兵助先輩ありがとうございます！】ギュッ






兵助「どういたしまして。」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ






三郎「いっぱい抱きついてもらって役得だな！」ギュー






三人は楽しそうに少しだけじゃれ合っていた。待っている留三郎はそれを恨めしそうに見つめる。

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