6話俺と噂 ページ6
「ねーねー、西山」
「何なに梅ちゃん」
若手声優の中でも特段仲良しだとされる梅原裕一郎と西山宏太朗。
彼らは知友の先輩であり、西山に至っては事務所直属の先輩である。彼らもまた、知友のあの態度を見てもなお、知友を可愛がっている…正しくは可愛がろうとしている一人である。
「夏目くん、すごいよねぇ」
「凄いって？」
梅原は西山に自分のスマホの画面を見せ、会話を続ける。
「これ。すごくない？通り魔だってさぁ…
これでまたあの子のファン増えるんだろーなぁ」
「へー、通り魔……彼も災難だね」
「そうかな？
夏目くん、これ狙ってたんじゃないかな？
あの子、なんでもできるんだよ。
スポーツも勉強もファンサも演技もなんでも。
そんなあの子がなんですんなり刺されたんだろ？
俺思うにわざと刺されて、世間からの注目集めようとしたんじゃないかな？」
西山は少し考えてから、口を開いた。
「……梅ちゃんさぁ、本人の前じゃないんだし素直になればいいのにぃ」
梅原も西山も長い付き合いであり、お互いのことはかなりわかり合っている。
自分の本心を突かれた梅原は、「どうゆう意味だよ」という表情で西山を見つめる。
「だって、梅ちゃん知友くんのこと気になってんでしょ？
なら、そうだ！って言えばいいのに。なんで、わざわざそんな辛辣な言い方するかなぁ…
梅ちゃん暇さえあれば知友くんのツイッター覗いてんのに」
「……べつに、ただあの子が完璧すぎるから気になっただけ。
この前一緒にライブやったけど、あの子、秒で振り付け覚えるよ？
それに、演技だって俺らより上手い。あんまり言いたく無いけど、ファンだってあの子のが居る。顔もいいし。
……あの子、完璧すぎんだよ。普通あんなんありえない。まるでアニメん中の人…みたいな」
「ふふっ、それを気にかけるって言うんでしょ？
それに、梅ちゃんは知友くんが自分とちょっと似てるなって思ったんじゃないの？
なんでもできる人ってまわりに思われて…でも内心トゲットゲなところとか」
「別に」と会話を切った梅原だったが、それはたしかにそうだった。
完璧すぎる彼が彼自身の重石になっているのではないか。どこかガス抜きする場所が彼にはあるのか…想ってないと言ったら嘘になる。
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。#vll - 鰓呼吸さん» 更新お疲れさま〜。 (2019年10月18日 23時) (
レス) id: 01ebef5845 (このIDを非表示/違反報告)
鰓呼吸 - アジフライさん» あ、すいません！！今直しました。多分これでできるかと…… (2019年10月18日 10時) (レス) id: ec48264a34 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - 名前変換なってなくないですか？ (2019年10月18日 3時) (レス) id: 95e04e1a30 (このIDを非表示/違反報告)
鰓呼吸 - 短気っきーさん» ありがとうございます！更新頑張れる気がします！！！ (2019年10月17日 0時) (レス) id: ec48264a34 (このIDを非表示/違反報告)
短気っきー - 面白かったです！更新頑張って下さい！ (2019年10月16日 23時) (レス) id: b716b56083 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鰓呼吸 | 作成日時：2019年10月14日 21時
