34 ページ34
《はァァ？！小桜の個性どうなってんだよ！？》
またも、会場が騒がしくなる。
轟｢…お前の個性がなんだか知らねぇが、
俺の個性と同じものを使うなんて…何考えてる。｣
『…炎の力を使っても、轟さんの個性の力には負けてしまうから
あえて、同じものを使ったんです。』
轟｢そうか。｣
轟さんはそれだけ言うと私にまた仕掛けてくる。
完全に轟さんが攻め、私が守りの体制。
…出久くんとの戦いの時、轟さんの個性は片方だけ使うと体に負担がかかってしまうと言ってた。
きっと、周りを寒さで覆われている今は辛い状態。
それでも、左手を使わないってことは、迷ってるんだ。
___ ____ ____
『左手は…使わない…んですね。』
どれくらい時間が立っただろうか。
攻撃を交わし続け、息が荒くなりつつも、空から轟さんを見下ろしてそう聞いてみた。
轟｢…緑谷と戦ってから自分がどうすべきか。
自分が正しいのかどうか分かんなくなっちまってんだ。｣
轟さんの右手をみると震えていて、自分が情けなくなる。
出久くんがやった事を無駄にしたくない。
轟さんがこの試合を“相手を凍らせて動けなくして終わり”て作業的な物にして欲しくない…
『私！轟さんの事何も知りません！』
いきなりの大きな声での発言に、轟さんは｢は？｣と首を傾げた。私はふぅと息を整えてから続ける。
『何も知らないけど、どんな轟さんも轟さんじゃないですか！！』
轟｢…！｣
『だから、今できる轟さんの最大限でぶつかってくださいよ！
今だけは、全部忘れていいですから！
私を見てください！！』
轟さんはしばらくの沈黙の後、
轟｢…緑谷と同じだな。なんでそこまでするんだよ｣
と聞いてきた。
そんなの答えはひとつに決まってる。
今日、初めて轟さんと会ったから、知らないことの方が多いけれど、
でも、
『かっこよかったから…！
出久くんと戦った轟さんがカッコよかったから！
私も、戦いたいんです！“轟さん”と！』
轟さんが出す個性が、本気を出した轟さんが、
かっこいい事だけは知っている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 407人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる - 私！オタクです！ヒロアカ、鬼滅とか最近のから、のだめカンタービレや銀河英雄伝説とか色々好きです！声優も好きです！ (2020年5月21日 20時) (
レス) id: e814e05207 (このIDを非表示/違反報告)
夢御神槌(プロフ) - すごく面白かったです！ すみません！質問なんですけど、画像ってどうやって貼ったりしてるんですか？！出来れば教えてください！ (2020年3月16日 10時) (レス) id: f59e7bfd64 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 主人公がふわふわしてるから、話全体もふわふわしてて凄く好きです！話の展開もとてもよくて、最近ハマってます！ (2020年3月15日 2時) (レス) id: 1eb05cfcac (このIDを非表示/違反報告)
いろはのい*(プロフ) - 三毛猫さん» 箱推しのため一応全キャラのオチは考えているんですが……どうなるかな。まだ先なので分かりません！！もしかしたら全員分書くかも笑（有言実行できるとはいってない）勝己くんはこの作品だと幼なじみ設定なのでよく出てくると思います！楽しんでくれると嬉しいです！！ (2020年3月11日 23時) (レス) id: a4efa95af4 (このIDを非表示/違反報告)
いろはのい*(プロフ) - 野生のコメントさん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年3月11日 23時) (レス) id: a4efa95af4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しろ | 作成日時：2020年3月4日 15時
