ドS先輩【歌い手】【うらたぬき】 (ページ35)

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Thirtyfive ページ35

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志『そろそろ帰ってくれん？』

セ『ホンマにいい加減にしぃや』

涼夏『えー、だって来たばっかだしー』

坂『お前が勝手に来たんやろ。帰れ。』

先輩の後ろについて皆のいる広間に向かっていると、さっき帰って行ったはずの涼夏さんと、先輩たちが言い合いをする声が聞こえた。

浦『あいつ…』

『さっき、帰ったばっかりなのに……』

浦『とりあえず、行くぞ』

『はい…』

私達は、お互いの手を握り、扉を開けた。

涼夏『あ！わたるぅ～～』

こちらに気付いた涼夏さんがこちらに駆け寄ってくるが、私達が手を繋いでいるのを見て、止まった。

涼夏『なんであんた、渉と手繋いでるわけ？』

浦『言ったろ。付き合ってるって』

涼夏『嘘つき。私、知ってるんだから。あんたが彼女のふりしてる事！』

涼夏さんは、私の事を指さして訴えた。

しかし、浦田先輩は冷静に答えた。

浦『お前がそう思ってる根拠はなんだ？俺たちの何を知ってるわけ？』

浦田先輩の鋭い視線が涼夏さんに向いた。

涼夏『渉は、こんな女好きにならない！私の方がいいでしょ？私の方が可愛いし、渉のこと知ってるし！』

浦『へぇ～、お前ホントに俺の事知ってんの？』

涼夏『知ってるわよ！此奴より付き合い長いんだから！』

浦『いや、お前は俺の事知らねぇなぁ』

涼夏『はぁ？』

浦『俺は、お前みたいなしつこい女は嫌いなんだよ。』

涼夏『っ!!!!!』

浦『分かったら消えろ。』

『ちょ、言い過ぎじゃ……』

さすがにそこまで言ったら可哀想だと思ってしまったので、止めたのだが、先輩は聞く耳を持たない。

浦『これ以上、Aの事悪く言ったり、嫌がらせなんかしたら、次は本気で退学だからな』

涼夏『くっ……!!!!!』

涼夏さんは悔しそうに部屋を出ていった。

『先輩、いいんですか？あんな言い方して…』

浦『大丈夫だ。あいつは、いくら言ったって時が経てば何事もないかのように話しかけてくるやつだぞ？』

『な、なら、いいんですが……』

坂『なんや、Aちゃんお人好しやなぁ』

志『ほんまやわぁ、あれだけ悪口言われてて庇うなんて』

セ『ホンマに出来た子やねぇ、Aちゃん』

『い、いや、そんな……』

セ『じゃ、みんな揃ったし、食べましょか？』

坂『はーい！！』

浦『お前、全部食うなよ』

坂『分かってるって～！』

お菓子、めっちゃ美味かった←