Eighteen ページ18
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私は、いつも通り短パンでダボッとしたTシャツを来て96ちゃんの所へ向かった。
『96ちゃん、どうし……っ!!』
ヤバイ。私は咄嗟に背を向けた。
浦『おい』
『な、なんのご用でしょうか……』
浦『なんでそっち向いてんだよ。こっちを向け。』
『い、いや……』
いや、無理ですって!!!!!
私、今すっぴんですよ!!??
浦『俺の言うことが聴けないのか?』
『うっ……』
私は渋々、浦田先輩の方へ体を向けた。
俯いてるから顔は見えないだろう。
浦『さっきは…悪かった。』
『い、いえ。状況的にあぁするしかなかったですし……』
浦『…お前、さっきからなんで下向いてんの?』
『え、あ、えっと……』
ヤバイぞこの状況。そして今気がついたが、先程までいたはずの96ちゃんがいない!!??
どこ行ったあの猫!!!!!
浦『おい、俺に隠し事はなしだ』
『いや、その……』
それでも私が黙っているのを見兼ねたのか
私は乱暴に顎を捕まれ、上を向かされてしまった。
目と目が逢う〜♪♪
なんて歌ってる場合じゃない。
先輩とめちゃくちゃ目が合っている。
浦『お前、すっぴんだから俺に顔見せないようにしてたのか?』
『うっ……』
嫌われた……
これは確実に浦田先輩に嫌われた……
これじゃあ、下僕って言う役割も終わりかな……
あれ、私……なんでこんなに残念がってるんだろう……
浦『ふっ』
私は色々考えていると、浦田先輩がフッと笑った。
『えっ』
浦『すっぴんだろうが何だろうが、お前はお前だろ?』
浦田先輩の予想外の言葉に、私は思わず思考が止まった。
浦『そんな事で俺が嫌いになるとでも思ったか?』
『えっ、いや……』
浦『ふっw俺はそんなことじゃ嫌いにならねぇから、安心しろ。』
そう言って頭をくしゃくしゃと撫でられた。
『せ、先輩…っそれじゃあ……私が先輩の事、好きみたいじゃないですか……』
浦『泣きながら喋られても、何言ってんのか分かんねぇよw』
先輩は私を優しく抱きしめた。
何だろうこの気持ち。
先輩の腕の中、安心する。
初めてのことだった。
あんな事言われたのは。
私は、転校してくる前、地味だといじめられていた。
化粧っ気がなくて、黒縁メガネのストレートな髪。
人見知りで友達もろくに出来なかった。
だから先輩の言葉は、私には十分すぎる言葉だった。
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暁(プロフ) - めっちゃドSなうらたさんカッコいい( ꈍᴗꈍ) (10月8日 21時) (レス) @page25 id: 7af3ce7feb (このIDを非表示/違反報告)
睡-スイ-(プロフ) - 主人公チョロQよりちょろいですね(????????) (2020年1月6日 9時) (レス) id: 43464582ec (このIDを非表示/違反報告)
てるち - 桜見-Hanami-さん» な、なんか変なところが小文字に…wwww (2019年7月11日 23時) (レス) id: 4f318e08ec (このIDを非表示/違反報告)
桜見-Hanami-(プロフ) - てるちさん» ぁりがとぅでs((殴← (2019年7月11日 22時) (レス) id: d6080fd312 (このIDを非表示/違反報告)
てるち - 桜見-Hanami-さん» 小文字厨可愛いですよwww (2019年7月11日 12時) (レス) id: 4f318e08ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜見-Hanami- | 作成日時:2018年11月2日 18時