検索窓
今日:10 hit、昨日:2 hit、合計:180,443 hit

Eighteen ページ18

.








私は、いつも通り短パンでダボッとしたTシャツを来て96ちゃんの所へ向かった。






『96ちゃん、どうし……っ!!』




ヤバイ。私は咄嗟に背を向けた。





浦『おい』


『な、なんのご用でしょうか……』


浦『なんでそっち向いてんだよ。こっちを向け。』


『い、いや……』








いや、無理ですって!!!!!
私、今すっぴんですよ!!??







浦『俺の言うことが聴けないのか?』



『うっ……』





私は渋々、浦田先輩の方へ体を向けた。
俯いてるから顔は見えないだろう。





浦『さっきは…悪かった。』


『い、いえ。状況的にあぁするしかなかったですし……』


浦『…お前、さっきからなんで下向いてんの?』


『え、あ、えっと……』





ヤバイぞこの状況。そして今気がついたが、先程までいたはずの96ちゃんがいない!!??
どこ行ったあの猫!!!!!






浦『おい、俺に隠し事はなしだ』


『いや、その……』




それでも私が黙っているのを見兼ねたのか
私は乱暴に顎を捕まれ、上を向かされてしまった。





目と目が逢う〜♪♪




なんて歌ってる場合じゃない。

先輩とめちゃくちゃ目が合っている。





浦『お前、すっぴんだから俺に顔見せないようにしてたのか?』


『うっ……』






嫌われた……
これは確実に浦田先輩に嫌われた……

これじゃあ、下僕って言う役割も終わりかな……

あれ、私……なんでこんなに残念がってるんだろう……






浦『ふっ』





私は色々考えていると、浦田先輩がフッと笑った。




『えっ』


浦『すっぴんだろうが何だろうが、お前はお前だろ?』




浦田先輩の予想外の言葉に、私は思わず思考が止まった。




浦『そんな事で俺が嫌いになるとでも思ったか?』


『えっ、いや……』


浦『ふっw俺はそんなことじゃ嫌いにならねぇから、安心しろ。』



そう言って頭をくしゃくしゃと撫でられた。



『せ、先輩…っそれじゃあ……私が先輩の事、好きみたいじゃないですか……』



浦『泣きながら喋られても、何言ってんのか分かんねぇよw』




先輩は私を優しく抱きしめた。

何だろうこの気持ち。
先輩の腕の中、安心する。






初めてのことだった。
あんな事言われたのは。

私は、転校してくる前、地味だといじめられていた。

化粧っ気がなくて、黒縁メガネのストレートな髪。

人見知りで友達もろくに出来なかった。





だから先輩の言葉は、私には十分すぎる言葉だった。









_______

Nineteen→←Seventeen



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (135 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
346人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - めっちゃドSなうらたさんカッコいい(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠) (10月8日 21時) (レス) @page25 id: 7af3ce7feb (このIDを非表示/違反報告)
睡-スイ-(プロフ) - 主人公チョロQよりちょろいですね(????????) (2020年1月6日 9時) (レス) id: 43464582ec (このIDを非表示/違反報告)
てるち - 桜見-Hanami-さん» な、なんか変なところが小文字に…wwww (2019年7月11日 23時) (レス) id: 4f318e08ec (このIDを非表示/違反報告)
桜見-Hanami-(プロフ) - てるちさん» ぁりがとぅでs((殴← (2019年7月11日 22時) (レス) id: d6080fd312 (このIDを非表示/違反報告)
てるち - 桜見-Hanami-さん» 小文字厨可愛いですよwww (2019年7月11日 12時) (レス) id: 4f318e08ec (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜見-Hanami- | 作成日時:2018年11月2日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。