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説明を終えて、
自販機のそばで清美さんを待つ結菜ちゃんに声を掛ける。
『結菜ちゃん。』
結「…A、先生」
『名前、覚えてくれたんだね。』
結「うん。こーさくが教えてくれた。」
きっと
この子はしっかりしているから、
大切な家族が命の危機に立たされていると
何となく感じ取っているのだと思う。
手術準備までの束の間の一時。
なんて声を掛けたら良いのか迷っていた…
聞き慣れた足音がそばで立ち止まり、
結菜ちゃんを挟んで私と反対側に座る
藍「耕作って名前、晴耕雨読って知ってるか？」
結菜ちゃんはじっと藍沢先生を見つめている。
…なんの話だろう？
藍「晴れの日は畑を耕し、雨の日は読書をする。
自然に逆らわずに生きろってことだ。
ばあちゃんが付けてくれた。」
結「古臭い名前。」
藍「フッ、そうだな。」
『けど いい名前だね。』
結「うん。」
藍「結菜って名前は？」
藍沢先生は優しく尋ねる。
結「人と人をね結び付けるってことだって」
藍「そうか。」
結「おじいちゃんがつけてくれた。」
そう言う結菜ちゃんは
泣くのを我慢しているように聞こえた。
私は結菜ちゃんの背中を撫でた。
『結菜の菜は？』
結「菜っぱの 菜。じいちゃん、菜っぱ好きなの。」
声を震わせる結菜ちゃん。
藍「いい名前だ。」
結「そうなの。」
我慢していた大粒の涙を流す彼女。
私は結菜ちゃんの前にしゃがみ、
目線を合わせた。
『おじいちゃんとお父さんが元気になるように、
先生たち頑張るよ。』
藍沢先生も私の隣にしゃがみ
彼女の手を握る。
藍「二人の手術を担当するのは
どちらもこの病院で一番の先生だ。」
結「一番の先生が二人？」
藍「そうだ」
藍沢先生がそう言うと
結菜ちゃんは涙を拭って笑った。
結「変なの。」
『待っててね。結菜ちゃん。』
藍沢先生と私は
どちらからともなく
目を合わせて頷き
立ち上がり手術室に向かった。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続きになっています この作品はいつ頃更新されるのでしょうか？ (2021年8月1日 16時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
莉々花(プロフ) - いつか更新されること待ってます。楽しみにしてます。 (2019年12月16日 23時) (レス) id: 1bc4ebfa69 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になってます この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2019年8月27日 17時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
のりぴー(プロフ) - 面白くてまとめて見てしまいました！更新楽しみにしてます。 (2018年8月20日 13時) (レス) id: b1332d8c7b (このIDを非表示/違反報告)
さらんりちぇ(プロフ) - 更新待ってます！頑張ってください！ (2018年8月6日 23時) (レス) id: f4f18cc943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2018年7月2日 21時
