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続・三匹の狼 ページ9

『何度も言うけど、みんなが求めてる答えは出せないよ』

万「いんだよんなこと気にしなくて」

至「そうそう。で、実際いるの?」

千「隠し事は良くないよA」

至「先輩それブーメランですよ」




突如浮上した恋愛談義に至も万里もゲームそっちのけで食いついてくる。

ましてや千景までもが興味津々だった。


Aは特別隠すことでもないだろうと正直に口にする。




『残念ながらいないよ。フリーです』

万「へえ、意外。お前モテそうだからいるのかと思った」

『どこが。全然だよ』

至「でも万里の気持ちわかるわ。なんか変な魅力あるよねAって」

『なんですかそれ…』

千「監督さんとは?」

『いづみちゃんは小さい頃から一緒にいたから、恋愛対象ってよりお姉ちゃんって感じですね』




ほお〜と全員が言葉を漏らす。

何の変哲もないただの大学生(しかも男)の恋愛話など何が面白いのだろうとAが考えていると、その時は唐突にやってきた。





至「じゃ、社会見学ということでA、俺と付き合ってみちゃう?」

『へ?』

千「へえ、俺を差し置いてなかなかやるね、茅ヶ崎」

『え、ちょ』

万「年上だからって譲る気ねーっすよ、俺」




何やら話がヒートアップしているのを感じたAは身の危険を感じ、止めに入る。

が、そんな足掻きも虚しく、3人の攻防は止む気配がない。



すると突然、万里がAの腕を引っ張り抱き寄せた。



『え、待っ、ばんり』

至「おい何してんだAを離せ」

万「あっおい!」

至「はい俺の〜」




正面から引っ張られたAはポスン、と至の胸にダイブした。

耳元で至の声が響き、Aは思いがけずドキッとした。




至「うわほっそ。Aちゃんと食べてる?」

千「はいそこまで」

至「あ」




千景はAを軽々持ち上げると、自身の膝の上に座らせた。

そしてAの顎を持ち上げ自分に向かせて言った。




千「こうしちゃえば、Aは俺のモノじゃない?」

『え』





すると、千景は徐々に距離を縮めてくる。

これから起こるであろう展開にAはどうしたらいいかわからず、ギュッと目を閉じた。



至・万「「ちょっと待っ―!!!」」



焦った至と万里が止めようと大声をあげた瞬間、




左「うるせぇ!!何時だと思ってんださっさと寝ろ!!」




バン!!と103号室の扉が外から大きな音を立てた。

左京の声で一気に静まり返った3人は顔を見合わせ、休戦だと無言で悟った。

Act.6 まだ、届かない【茅ヶ崎至】→←Act.5 三匹の狼【茅ヶ崎至・卯木千景・摂津万里】



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作品ジャンル:恋愛
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なる(プロフ) - 求めてた主人公…面白いです!!! (2019年11月20日 14時) (レス) id: 6c98839274 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すごくおもしろかったです!続きが気になります!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年8月12日 16時) (レス) id: 94bf85f3ba (このIDを非表示/違反報告)
とりさん(プロフ) - 是非、続きが見たいです! (2018年12月15日 0時) (レス) id: b16a249822 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし(プロフ) - いやもうこれあかんですよ……私のツボを的確に押してくる感じ……あなた神ですか? (2018年9月15日 23時) (レス) id: b1c8d6ac09 (このIDを非表示/違反報告)
朧流水斬(プロフ) - umiさん» 今更ながら勉強合唱という恥ずかしいミスを見つけてしまいました…失礼しました!合宿です!ぜひまたリクエスト失礼しますね! (2018年7月26日 20時) (レス) id: 5d1985f1dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:上原 | 作成日時:2018年7月20日 23時

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