Act.1 coffee break【月岡紬】 ページ1
紬「ね、Aくん。この間のお誘い、今日どうかな？」
『はい、是非』
お互い初めて顔合わせをした時に交わした約束。
天鵞絨町につい最近新しく出来たカフェがあって、
そこはAくんと一緒に行こうと前から密かに決めていた。
今日はちょうど家庭教師のアルバイトもないし、天気も良い。
俺は少し、浮かれていた。
ーーー
紬「ここだよ」
『わ、お洒落なカフェ』
紬「つい最近出来たばかりなんだって」
カランカラン、と軽快な音を立てて開くドア。
全体的にシックなインテリアで統一された店内。
流れているBGMも、お店の雰囲気とマッチしていて過ごしやすそうだ。
二人用のテーブル席について、
アイスコーヒー二つを注文した。
紬「今日、暑いね」
『このままじゃ溶けちゃいます』
紬「ふふ、それは大変だ」
席に運ばれたコーヒーにガムシロップ二つとミルク一つを入れて混ぜるAくん。
俺はその姿を見つめながら、何してもサマになるなぁ、なんてことを考えていた。
もう7月も半ば。
じっとりと暑いこの季節。
Aくんの服装は夏らしく、襟元が広く作られているものだ。
鎖骨を伝う汗が妙に扇情的で、俺は目を離せずにいた。
『…紬さん？』
紬「えっ、あ、ごめん、何か話してた？」
『ううん、何も。ただ、どこ見てるのかなって』
紬「あ、あーえっと…」
言えない。
まさかAくんの鎖骨を見てました、なんて。
なかなか言葉を発さない俺を不思議に思ったのか、
頭にはてなマークを浮かべているAくん。
ああもう、そんな姿も可愛い。
『ふふ、変な紬さん』
紬「…っ、可愛いのは、Aくんだよ…」
『え？』
紬「な、なんでもない！」
俺はこの顔に集まる熱に気づかないフリをして、
冷たいアイスコーヒーを喉に通した。
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なる(プロフ) - 求めてた主人公…面白いです！！！ (2019年11月20日 14時) (
レス) id: 6c98839274 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すごくおもしろかったです！続きが気になります！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年8月12日 16時) (レス) id: 94bf85f3ba (このIDを非表示/違反報告)
とりさん(プロフ) - 是非、続きが見たいです！ (2018年12月15日 0時) (レス) id: b16a249822 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし(プロフ) - いやもうこれあかんですよ……私のツボを的確に押してくる感じ……あなた神ですか？ (2018年9月15日 23時) (レス) id: b1c8d6ac09 (このIDを非表示/違反報告)
朧流水斬(プロフ) - umiさん» 今更ながら勉強合唱という恥ずかしいミスを見つけてしまいました…失礼しました！合宿です！ぜひまたリクエスト失礼しますね！ (2018年7月26日 20時) (レス) id: 5d1985f1dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：上原 | 作成日時：2018年7月20日 23時
