Act.4 茅ヶ崎 至 ページ5
至「あ〜〜クッソ仕事のせいでイベ走れねぇ…人間とはなぜ働かなければならないのか…」
貴重な休日。いつものように前髪を結び、部屋着ランキング1位のジャージとスウェットを着用し、相棒であるポテチとコーラを持って自室へと戻ろうとしたその時。
ドンッと勢いよく何かにぶつかってしまった。
至「わっ」
『わぁっ』
い「だ、大丈夫Aくん!?」
どうやらぶつかったのは人らしい。
見たことない人だが、ぶつかってしまったことには変わりない。
俺は現在の自分の姿を忘れて、外面満開の王子様スマイルを浮かべて手を差し出した。
至「ごめんね、ちゃんと前見てなかった。立てる?」
『あ、はい…すいません』
い「二人とも大丈夫?どこも怪我してない?」
『大丈夫だよ、いづみちゃん』
至「俺も大丈夫。ところで監督さん、この人は?」
差し出した手につかまって立ち上がった人物を再度見つめると、かなり綺麗な顔立ちをしていた。
モデルと言われても納得してしまいそうなほどに。
い「今日から住み込みで働いてくれることになった、三浦Aくんです!」
『初めまして』
至「お手伝いさんか。俺は茅ヶ崎至。これでも一応サラリーマンやってます」
『サラリーマン…』
Aといったお手伝いさんは、俺のことを頭の上からつま先までジロジロ見てきた。
きっとジャージ姿で片手にコーラとポテチを持った俺がサラリーマンだということを怪しんでいるのだろう。
一通り観察して満足したのか、綺麗に澄んだ紫の瞳が、まっすぐに俺を見つめる。
『よろしくお願いしますね。"たるち"さん』
至「ーーっ」
なぜ気づかなかったのか、あの声は、俺がよくプレイしているゲームのボイスチャットで聞くーー。
ニコッと微笑み、監督さんを連れて他の団員がいるであろう談話室へと向かうA。
あの耳に馴染む心地のいい声音と、先ほどの微笑みが
至「………///」
たまらなく俺の頰を熱くさせていた。
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みうら(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます!不定期更新にはなりますが頑張ります。どうぞ宜しくお願いします。 (2018年7月5日 3時) (レス) id: 35ea4b997f (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 面白いです。続き楽しみにしてます。頑張ってください!応援してます。 (2018年7月5日 1時) (レス) id: a38a23f7c7 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - めぐりさん» ありがとうございます!これからも更新頑張ります。どうぞ宜しくお願いします。 (2018年7月4日 20時) (レス) id: 883feb171c (このIDを非表示/違反報告)
めぐり - 大好きです!応援してます! (2018年7月3日 21時) (レス) id: 993c3cdf12 (このIDを非表示/違反報告)
みうら(プロフ) - なかやさん» 閲覧・コメント・応援ありがとうございます。もっと楽しんで頂けるように頑張ります。これからも応援よろしくお願いします◎ (2018年6月25日 17時) (レス) id: 883feb171c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:上原 | 作成日時:2018年6月22日 20時