私、トリップしてモテまくるの!?【名探偵コナン】

file.02 再会(降谷side) ページ5

降谷side

ーー彼女と出会ってから、早数年。俺も成人した。今日は、警察学校の同期である松田たちと飲み会で、その帰りだった。人とぶつかったと思ったら、まさか…Aさんだったとは。

A「降谷くん本人だったんだね。似てるとは思ってたけど、降谷くんだとは思わなかった。今いくつ??」

俺は２１だと答えた。すると彼女はそっかと答え、来た道を戻ろうとする。

A「私、家に帰る予定だったの。じゃあね、降谷くん。また、会えたら良いね」

Aさんが行ってしまう。そう思ったら、身体が勝手に動いていた。左手でAさんの手首を掴んでしまい、彼女は少し驚いたようだが此方を振り返る。

A「どうしたの??降谷く「零」えっ…??」

降谷「零、と呼んでください。俺も、Aさんと呼んでますから」

Aさんは少し考え、俺に聞こえるかどうかの声音で呟いた。

A「ーー零、くん」

そう呼ばれ、身体の中の血液が沸騰するんじゃないか。そう思う程に、熱くなるのを感じた。まさか、これ程までに嬉しくて、恥ずかしくなるとは。思いもしなかった。右手で顔を隠しながらも、横目でAさんの顔をチラッと見ると、彼女の顔も真っ赤になっていた。…あぁ、そんな反応をされるとは思ってなかった。期待、してしまいそうだ。

降谷「良ければ、家まで送ります。こんな時間に女性の１人歩きは危険ですから」

送ろうと彼女に提案するも、首を左右に振るばかり。…何故??

A「大丈夫です。零くん…連れが居るんじゃないですか??ほら、彼処に数人居る…」

松田・萩原・緑川・伊達だった。…なんで見てるんだ、あの４人は!!口パクで、頑張れ!!だの、落とせ!!だの。俺とAさんは、そんな関係ではない。…今はまだ、な。

A「零くんのお友達ですか??楽しそうな人たちですね」

クスクスと笑う彼女に、可愛いと思ってしまった。

降谷「Aさん、敬語は使わなくて良いですよ。普通に話して下さい」

A「なら、降谷くんもだね。あの人たちも、紹介してくれる??零くんのお友達なら、私もお友達になれるかもしれない」

他の男には、紹介したくない。とは言えず、４人に自己紹介させる。Aさんはニコニコしながら、聞いていた。緑川と松田に少し興味があるらしい。

A「日咲 Aです。宜しくお願い致しますね、皆さん」

全員が息を飲んだ。こんな綺麗な女性の笑顔を見たら、そうなるだろう。…誰にも、Aさんは渡さないからな。

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