私、トリップしてモテまくるの!?【名探偵コナン】

file.16 爆破事件と違和感(萩原side) ページ19

萩原side

ーー爆弾が高層マンションに仕掛けられたと、報告があった。警察車両で現場に向かう時、Aちゃんの姿を見掛けた気がした。…まさかな。そう思ったのも束の間。

A「研くん!!!!」

ヘルメット被る前に、声を掛けられた。俺はかなり驚いて、Aちゃんの元に走った。

萩原「危ないから、此処から出来るだけ離れて。今すぐだよ!?」

A「…研くん、処理したらすぐに逃げて。他の人たちにも、すぐそう言って。これ以上は言えないけど…私、研くんとまだまだ笑っていたいから。研くんたちが出てくるまで、此処で待ってるから。ーー約束よ??」

今までに見た事のない程の、真剣な顔をしている。無視は出来ない。直感でそう思い頷き返すと、ホッとした表情を見せてくれた。…あんなに手を握り締めて。処理をしたら、早く戻ろう。Aちゃんを安心させる為に。

「…萩原さん、此方は終わりました」

萩原「わかった。先に戻ってくれ。俺も確認したら戻る」

俺以外を先に外に出し、周りを見ていく。…Aちゃんの言った事は、なんだったんだ??気にしすぎ、にしては、大袈裟だ。冷却処置した爆弾は、遠隔操作でもない限り…。

萩原「…まさか、Aちゃん…知って…??」

いや、そんな筈はない。なら、何故俺にあんな事を言ったんだ??…Aちゃんは、なにかを隠してる??一体、なにを…。

萩原「…これが終われば、教えてくれるだろうか」

俺以外の処理班の人たちは、もう全員マンションから出ただろう。俺も出ないと、Aちゃんが心配だ。入り口まで来ると、声が聞こえた。

A「…研くんは??何処っ…!!」

「君っ、危ないから!!」

A「すみません、研くんは…萩原 研二は!?」

「もうすぐ出て来ますから、下がって下さい!!」

涙を浮かべて、俺を呼んでる。…何故其処まで。俺は無意識に、Aちゃんの名前を呼んだ。

萩原「Aちゃん!!」

入り口見て、俺と目が合った。俺に気付き駆け寄ろうとした瞬間、爆弾が爆発音がした。上を向くと、ガラスや色々な物が落ちてくる。そんな落下物からAちゃんを守るように、抱き締めながら走る。瓦礫やガラスで怪我をしたものの、Aちゃんに怪我がないかを確認する。ーー良かった、怪我はなさそうだ。安全な所に来た途端、…Aちゃんが気を失ってしまった。慌てて支えると、とても軽い事に驚いた。…Aちゃん、君は…なにを抱えているんだ??起きたら、俺にちゃんと…話してくれるよね??

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