ビビり27 ページ27
毎晩寝ようとすると、あの日の夢を見る。
怖くて怖くて寝られなかった。
そこからは出久に聞いた話だが、
あれから毎晩私の部屋から、悲鳴や泣き声などうなされる声が聞こえてきたと。
その合間合間で静かになるので、その時に寝ているのだろうと思っていたらしい。
しかし毎朝おはようと作り笑顔で挨拶する私の顔に生気はなく、
夜寝る前に出久と、あの日一緒に助けてくれたかっちゃんが居れば安心して寝られるのではないかと、
夜私が寝付くであろう時間の前に呼んでくれた日の事だった。
私の部屋に向かって2人が廊下を歩いていた。
爆「...しばらく男とは会わねえ方がいいんじゃねェのか？」
出「あの日も、Aが帰って来ないって伝えたら必死に探してくれて、僅かな手がかりからヒーローや警察よりも先にAを見つけて助け出してくれて...Aにとってかっちゃんは昔から特別だから」
あの日かっちゃんは、スーパーの近くで色々な人に声をかけて目撃証言を集め、近くのアパートをつきとめ、Aが使った個性の僅かな空気の振動を感じ取り場所を突き止めた。
出「あれ...？今日は寝てるのかな？随分静かだな...」
ガチャ...
ドアを開けた瞬間、青白い顔でハァハァと肩で息をしながら首を抑える私がいたらしい。
出「A？！え？！ど、どうしたの...？！息できないの？！」
爆「個性の暴走だ！！おいA！しっかりしろ！お前は今安全な場所にいる。なんも怖くねェ！！...そうだ。落ち着け...落ち着いて、息を吐け...！」
かっちゃんが背中をさすって語りかけてくれた事で、
何とかその場はおさまった。
その日から私は心配してくれた出久と同じベッドで手を繋いで寝るようになった。
最初はこの歳で迷惑なんじゃないかと思ったが、
昔に戻ったみたいで懐かしいと笑ってくれたので甘える事にした。
毎朝かっちゃんが迎えに来てくれて、
少しずつ学校にも行けるようになった。
事件の事は上手く実名を隠して報道してくれたお陰で
先生達以外誰も知らなかったが、
私はあらゆる物が怖くなってしまい、
ヒーローを目指せなくなった。
それでも気にかけてくれる出久やかっちゃんを
これ以上心配させたくなくて、
ビクッとつい何かに反射的に怖がってしまった後は、
深刻にならないようになんとか明るくなるようにつとめた。
これが私の、ビビりのわけ。
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莉緒(プロフ) - けいこさんの書くかっちゃんが素敵すぎる…！ほんとに可愛い優しい大好きです！！素敵な作品をありがとうございます🩷 (4月4日 20時) (
レス) @page50 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
けちょ(プロフ) - いちきちゃんさん» 応援ありがとうございます♡頑張ります(*^^*) (2023年2月16日 6時) (レス) id: 4b0d6b848e (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - コメント失礼いたします！更新ありがとうございます！これからも頑張ってください！応援してます！ (2023年2月15日 23時) (レス) @page46 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
けちょ(プロフ) - かいさん» かい様 わー！嬉しいコメントありがとうごさいます！(*^^*)♡ (2023年2月15日 19時) (レス) id: 4b0d6b848e (このIDを非表示/違反報告)
かい - コメント失礼します！めちゃ面白い作品ありがとうございます！ (2023年2月15日 19時) (レス) @page43 id: 4d5241d02c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：けちょ | 作成日時：2023年2月1日 10時
