溺愛される鬼少女② (ページ7)

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女の正体② ページ7

「香りで人を操る？」

善逸がそう聞いた。

「ええ、彼女と接した柱の方々はみんなありもしない嘘を信じています」

「嘘？」

そう聞くカナヲも可愛い。
あの大きな目がすごく可愛い。

「Aが男好き、Aは裏で悪口を言っている、そんな感じの嘘ですね」

「え！？違うよ！？」

女好きだわ！
悪口は…言ってる？あ、さっき彩さんの悪口言ったじゃん…

「他にもたくさんAに関する悪い噂を信じ込んでいるみたいです」

「どうしてそんな…！」

炭治郎は優しいから自分のことのように悲しい顔をしてくれる。すき。

「おそらく、彼女の香りです。
先ほど、彼女の香り袋を調べました」

「調べたんですか！？」

しのぶさんすごいな…
どうやって調べたんだ。

「すれ違った時に落としましたので」

その時に中身を抜いたんだな…
仕事早い。

「これは催眠術のようなものです。
この香りを嗅いだ時は疑うことをしなくなる。
そして、男の人はこの香りに魅了されてしまうみたいですね」

「じゃあ、その香りを柱の皆さんに嗅がせて嘘をついたってことですね」

アオイがそう言うとしのぶさんが頷く。

「だから私嫌われてるのか…」

なんて酷い仕打ち。
私が彩さんに何したって言うんだ…

「だいたいあんな男好きは女の敵なんですよ」

にっこり笑いながら拳を握るしのぶさん。
…怒った姿も素敵。

「だから手紙の返事も来なかったんだ…あれ？でも蜜璃さんからも来てないんだけど」

男の人だけじゃないのかな？
…義勇さんからも来てないけどねあの人は仕方ない10回に1回しか返ってこないからね。

「どうしてでしょう」

「女の人でも香りが効くんですかね」

しのぶさんとアオイが考えて
その横でカナヲが首を傾げる。

「今度、甘露寺さんに出会ったら俺が嗅いでみます」

「炭治郎、言い方に語弊があるよ」

なんだかそれじゃあ変態みたいだよ。
いや、変態の炭治郎も愛せるけども。

「俺たちが調べれるよ」

「仕方ねえな！子分のためだ！」

「ありがとうみんな」

子分ではないけど、決して。