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痛くなんてないよ、ちっとも。
でも、おまえの隠したがっているその恋心が、
正解とも不正解とも確信めいたことはひとつも言おうとしないそのやけにおとなびた覚悟が、
かえっておまえの真摯さや本気さを表しているようで、おれが勝手に苦しいだけだ。
おまえがそんな、秘めるような恋をできるなんて、おれは知らなかった。
MK「 ……今日はきっと、夜ごはんはキムチチゲだ」
JM「お、どうしてそう思うの」
MK「なんとなくだよ」
おれが下手くそに逸らした話題の先で、
ぜんぶをわかっていて、それでも気づかないふりをしてくれるジェミニが、
ヒョンがそういうならきっとぜったい違うやつだね、なんていたずらっぽくわらった。
けれどどうやら、やっぱりおれはにぶいらしい。
おれは、この世界で知っているのはおれとジェミニだけの、とんでもない秘密を知ってしまったような気がしていたのだけれど。
いつも通りのレッスンの合間に、ふと練習生たちのざわつくような声があがって、
そこには事務所の重役ヒョンと並んで、花のように微笑みながら歩いていくAがいた。
会議室かどこかに向かっているのか、Aと重役ヒョンは立ち止まることなく廊下の角を曲がって行ってしまったのだけれど、
次のステージの相談かなあ、もしかしてデビューの話だったりして、つーかみた？あの笑顔、やっぱり顔の出来からして違うんだよなあ、なんてにわかにこのレッスンルーム内の話題をかっさらってしまうのだから、やっぱりこの事務所の練習生たちの間におけるAっていうのは、間違いなくダントツの興味と関心を集めているわけだ。
ちなみにあれ、めちゃくちゃよそゆきの笑顔だ。
おれにはわかる。
そんなAのことを、見えなくなるまで、むしろ見えなくなったあともずっと、あのただならぬ瞳で、ちょっと寂しそうにみつめ続けている弟が、ちょっと離れたところにひとり。
いまとなってしまっては、わかりやすいというか、
……わかりやすすぎるというか、あれけっこうだだ漏れじゃね？なんて思うんだけど、
こんなに周りにたくさんひとがいる状況でおまえそれやめろよとも言えず、
おまえほんとに好きだな、なんてからかえもせず、
ひとまずいつになったらあの金縛りみたいなの解けるのかなと思いながら、まったく動かなくなったジェミニをみていた。
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花藤(プロフ) - ささきさん» ささきさま！お久しぶりです。大変お待たせしてしまい、申し訳ありませんでした。次作3/31に更新予定ですので、お時間あるときにお読みいただけましたら嬉しいです。いただいたコメントがガソリンになりました！ほんとうにありがとうございました！！ (2023年3月29日 21時) (
レス) id: 2e6b16befe (このIDを非表示/違反報告)
ささき - なにか､今伝えたい！と思ってコメントした次第なのでそんなタイミングだったとは…光栄です(?)気軽にご報告に来て頂けたらとても嬉しいです｡花藤さんもご自愛くださいませ｡(お返事は大丈夫です) (2023年3月9日 7時) (レス) id: 62e0eb3d73 (このIDを非表示/違反報告)
花藤(プロフ) - ささきさん» 重ねてにはなりますが、貴重なお時間とお手間をかけてコメントいただき、ほんとうにありがとうございました。あたたかくなってきましたが、気温が不安定な時期にもなりますし、体調に気を付けてお過ごしくださいね。 (2023年3月9日 2時) (レス) id: 2e6b16befe (このIDを非表示/違反報告)
花藤(プロフ) - ささきさん» 更新したいしたい詐欺（？）するする詐欺（？）をしすぎてしまったので信憑性はゼロかと思いますが、近いうちにちょっとしたご報告（？）をできたらいいなあと思っています。 (2023年3月9日 2時) (レス) id: 2e6b16befe (このIDを非表示/違反報告)
花藤(プロフ) - ささきさん» 気持ち悪かったら申し訳ありません。でも、そのくらい嬉しいということなので……！（）拙い文章ではありますが、悩んで考えて考えてやっとこさ生み出したお話たちではあるので、読み返していただけているというご感想がほんとうにほんとうに嬉しいです。 (2023年3月9日 2時) (レス) id: 2e6b16befe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花藤 | 作成日時：2021年2月6日 20時
