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* Joichiro


大阪で仕事が2日続くのは珍しくて、仕事終わりに実家に帰ればうちには似つかわしく端っこで揃えられたブーツ。

姉ちゃんはそんな端っこちゃうしな、なんてリビングのドアを開けばぴたりと時が止まる。


『あ、おかえり丈くん』
「遅いやんか、ご飯は?食べるん?」
丈「え?いやいやいや、っなんでおるん、」
『この前ご挨拶半端やったし。ついでにご飯おいでって』
丈「ビビった…、あ!お前やから連絡返してへんのか!」


驚かせよーと思って、とにこにこ笑うAが着てるおれのTシャツ。ぼろっちいから置いてったけど部屋着にして持って帰ろ、なんてちょっとキショいこと考えて洗面所に手を洗いに行く。


「良かったなあ、Aちゃん来て」
丈「うわなんやねん、、」
「会いたかったんやろ?」
丈「うっさいなもお、」


姉ちゃんにいじられつつ戻れば、食べよーって待っとるA。
聞けば俺が帰ってくんのをわざわざ待ってたらしい。

変に細かい律儀なところが好きなとこ。


『丈くんいつまでおるんこっち、』
丈「明日の夜。」
『そなん?空きある?』
丈「やー分からん。あんま無いと思うねんな」
『えー……』
丈「なんで」
『いや寂しいよなあって、』


オカンも姉ちゃんもおんのにサラッと言うのがこいつの悪いとこ。横目でにやにやしながらこっち見てんの分かってんぞ。


丈「べつに、連絡とってるやん」
『いやあ顔みて話すのとはちゃうくない?』
丈「そら、なあ」
『普通に寂しいんやってぇ』

.→←洒落たうん



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作者名:ブル | 作成日時:2022年10月20日 3時

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