関西の太陽 VII (ページ23)

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迎えた本番。衣装に身を包んでステージで輝くみんなは物凄くよかった。睡眠時間を削って練って考えた甲斐があった。

全部褒めてあげたいのに、先輩としてレッスンつけた先生としてミーティングに出す反省点を書き出していく。

『みんなお疲れ様、』
角｢Aちゃんありがとうございました！｣
『はいはい、お礼なんかいいから反省会するよ、』

小さい子たちやからササッと反省点を出して、次にはこうしよう、と意見を出し合って話し合いを進める。
大人になったんやなあ、と成長を感じる場面をこの場で見れてこの機会を受けてほんまに良かった。

あんまりこんな話ばっかりは面白くない。研修生の子達に皆に楽しかった事を聞いて話してると大倉くんが来てくれた。

『大倉くんお疲れ様です、』
大｢お疲れ。A大人気やん。｣
『いやいや、なんもです。』
大｢研修生の子達もAの事気に入ってるわ｣
『嬉しいですね、』
大｢どうする？続ける？｣
『はい。全ツもあるし見れるのは少なくなりますけど』
大｢それはそうや、気にすんな｣

ぽん、と頭を撫でられて安心する。
ここ最近はずっと先輩の顔をしてたから、敬語を使って後輩の顔に戻れたのが少し嬉しい。

余韻に浸っていたら、研修生の子たちがわたしに歩み寄ってきて宿題を見てほしいやら、一緒に遊ぶやらで来てくれたのを受け入れる。

『じゃあ大倉くん、またご連絡します』
大｢はいよ。頑張れよ先輩｣
『……はいっ！』

いつかあの人のような先輩になれるよう、小さな芽吹いたばかりの彼らと楽屋へ歩いていった。