関西の太陽 (ページ28)

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俺様何様誠也様ページ28

『すえくん』
末｢ちょ、Aもうちょい！！｣
『なーあー！！！』
末｢ちょお待ってって｣
『はーやく！！かえして！』

すえくんに貸した携帯。ずっとしてるのはわたしが育てに育てたランクがあるゲーム。
めっちゃおもろいねん、と教えながらもゲームをせえへんすえくんにはハマらず予想通り興味なさげな反応を貰ったのに、撮影に呼ばれてとりあえずしといて？と頼んだゲームにご執心。

『なーーーーほんま返して。仕事のメールとか、』
末｢来てへん来てへん｣
『来てるかもしらんやろ！』
末｢ここ1面終わったら返す、、、あ。｣
『はい終わった！終わりーーー！』

ぼんっ、と爆発したわたしもといすえくんの分身は目をバッテンにして煙を出してGAME OVERの文字が浮び上がる。

ぽち、と勝手に貯めてる体力を回復させてまだ始めるすえくんの背中をバシバシと叩く。

『っもーー！』
末｢いたっ、いた！｣
小｢もう、何してんのうるさいよ｣
『こじま！すえくんに言うてよ！』
小｢もう満足するまでさせたらいいんちゃう？｣
『嫌やて！今日好きな服のブランド発表時間あるねん…ほらもう時間過ぎてる！はよ、すえくん！』
末｢もーちょっと｣
『それさっきも聞いた！！自分の携帯にアプリいれぇや！』
末｢そこまでいらんねん、｣

あー満足した、と返された頃には満タンやった充電の色も赤くなってるし思ってる以上に体力も使われ対して進みもしてへん画面を映された携帯が帰ってくる。

『…あ〜〜…売り切れてる…』
末｢まあまあまた買えばええやん｣
『売り切れてんのに買えるわけないやろ！アホか！』

先行で見た時からずっと欲しかった秋冬のムートンのふわふわしたテラコッタ色のジャケット。
心もとない充電で急いで見たホームページには赤く染まったSOLD OUTの文字が切なく表示されている。

他の色は△の文字で在庫があるようやけどわたしは自分で言うのも一途やねん。他の色ならいらない。