今までよりも、君を。【高橋恭平】［完結］ (ページ6)

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“今日泊まりに行ってもええ？”

昼休みにLINEを開くと目に飛び込んできた通知。恭平からだった。

「えっ…」

なんで急に？
一瞬でいろんな考えが頭をよぎって、恭平の意図も全然分からなくて、頭がパンクしそう。

いいけど…

“いいよ！”

それだけ返信をする。研究室が終わるのが七時頃。それからこっちに来るらしい。恭平くんのいるところから私の家までは片道2時間くらいかかる。

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お風呂から上がって、溜まった食器を拭いていると、玄関のドアがガチャガチャ！って音がした。

「ギャーーーーー！！！」
突然の物音に心臓が跳ね上がる。危うく持っていた食器を手から落とすところだった。ドアは鍵がかかっているからもちろん開かない。

それからすぐにピンポーン、って音。
「開けて〜〜」
恭平くんの声。

鍵を開けて、ドアガードも外す。そっとドアを開けると、そこには恭平くんの姿。夜とは言え、都会の夏は熱がこもってまだまだ暑い。恭平くんは汗をかいて、熱い息を吐いている。