大人な恋なんてやめてしまおう【NS】 ページ25
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·生徒N×教師S
いつだって恋は真っ直ぐじゃいられない。
大人であることを言い訳にして、この気持ちに気づかないふりをする俺は、臆病者だ。
「櫻井先生!」
「二宮くん、どうしたの?」
いかにも好青年、誰にでも分け隔てなく接することが出来る、すっと人の深いところまで入り込めるような、そんな笑顔で俺の名前を呼んだのは、俺の担当クラスの生徒、二宮和也だ。
「先生この後暇?もし用事とかないなら今日の授業で分からなかったところあるから聞きたいんだけど、」
「あ、えっと、今日は、、、」
「何かあるの?」
「いや、ないけど、」
「なら俺に教える時間あるよね!はい決定!早く空き教室行こ?」
そう言って俺の手を引いて空き教室を目指して歩き出す二宮くん。
「え、ちょ、二宮くん待って、」
「なに?どうかした?」
振り向いた二宮くんの笑顔は有無を言わせない圧力みたいな物があって、
「な、なんでもない、、、」
櫻井翔、25歳。
8歳年下の高校二年生に負けました。
俺がこんなに乗り気じゃないのにもちゃんと訳わある。
正直言うと、あまり二宮くんとは、二人きりになりたくない。
たぶん、二宮くんは俺の事が好きだ。
自意識過剰でも、自惚れでもなく、きっとそうだ。
二人きりになると俺のことをそれはそれは甘い声で翔さんって呼んだり、ふと俺が二宮くんの方を見ると、今たまたま俺を見たって感じじゃなくて、ずっと見てましたみたいな彼と目が合ったり、俺が別の生徒と話してたり教師の人と話したりしてるとめちゃくちゃ怖い人殺しそうなくらいの目で睨んできたり、
あとは、
「翔さん、俺の話聞いてる?」
この、欲を含んだ、瞳だ。
全身、骨の髄まで舐められるような、そんな瞳。
この瞳に見つめられると、俺はどうにもたまらなくなる。
「し...さ、ん.....しょ、さん」
「翔さん!!!!!」
「うわあ!?なに!?」
「だーかーらー!俺の話聞いてんのって?」
「ごめん、聞いてなかった、、、」
「はー、ちゃんと聞いてよね、俺真面目に質問してんだから。」
「ごめんごめん、で、なんだった?」
「翔さんってどんな子がタイプなの?」
質問って、そういう、
「勉強以外の質問は受け付けません!あとその翔さん呼びはやめてください!櫻井先生!ね!!!
」
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紫央梨(プロフ) - もさくさん» シリーズ化、嬉しいです(^-^) 待ってます(o^^o) (2019年8月12日 10時) (レス) id: ee37a9445e (このIDを非表示/違反報告)
もさく(プロフ) - 紫央梨さん» 紫央梨さんはじめまして、コメントありがとうございます!いつも楽しくだなんて勿体ないお言葉です(><)実は「教えてあげる」の2人私もかなり気に入っているのでシリーズ化もありかなって思ってたり、、、また2人の話を書く時があればぜひぜひご覧下さい! (2019年8月12日 9時) (レス) id: 64ff355b3f (このIDを非表示/違反報告)
紫央梨(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませて頂いております。「教えてあげる」とても好きです(//∇//)続きが気になります!!これからも更新楽しみにしています(*≧∀≦*) (2019年8月11日 13時) (レス) id: ee37a9445e (このIDを非表示/違反報告)
もさく(プロフ) - aoiさん» お返事遅くなってしまいすみません。aoiさん、コメントありがとうございます!花吐き病パロはずっと書きたいと思っていたお話だったので書いている私が1番楽しんでしまいました。更新頑張ります!ありがとうございました! (2017年9月13日 9時) (レス) id: 64ff355b3f (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - 初めまして(*´-`)花吐き病、とても素敵なお話でした!これからも更新楽しみにしています。 (2017年9月6日 19時) (レス) id: 063293b567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もさく | 作成日時:2017年8月28日 0時