バッドエンドでもよかったんだ。【NS】 ページ1
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·花吐き病パロ
·高校生S·N
ぽとり。
また1輪、
口から好きが、
こぼれ落ちた。
「なー、櫻井。」
「何？二宮。」
いつも通りの昼休み。
俺、櫻井翔 は友人の 二宮和也 と昼食を取っていた。
たわいの無い雑談をする中、何気なく二宮が俺に聞いた。
「櫻井さ〜、」
「花吐き病 って知ってる？」
「...っ。」
一瞬、喉に何かが詰まったように、声が出せなかった。
でもそれは本当に一瞬のことで。
「いや、知らないよ。」
「そっかー。櫻井も知らないか。」
そのことに、二宮はきっと気づいていない。
否、気づいていないでほしい。
額に じわり と滲む冷や汗は無視して、
「花吐き病 って何なの？」
あたかもその名を 今 知ったかのように、二宮に聞いた。
「俺もよくわかんないんだけどさー、」
「片思いしてると 花を吐く 病気らしいよ。」
「花？」
「そう、花。」
「何だそれ。ほんとに存在するの？」
「んー、俺も実際に花吐き病を患ってる人に会った訳じゃないからわかんないけど、ネットとかで詳しく病気の症状とか特徴、患者さんの体験談とか書いてあってさ、半信半疑だけど、本当にそういう病気があるのかなって思ったりはする。」
「治療法とかあるの？」
「治療法っていうか、」
「両思いになると、治るらしい。」
「へー...」
「両思いってそれ、ほとんど治らないじゃん。」
自分に言い聞かせるように、呟いた。
「どうして？」
「どうしてってお前、」
「好きな奴に好きになってもらえる なんて、奇跡だろ。」
なあ、そうだろ、俺。
好き奴に、自分が想ってるのと同じように想ってもらえるなんて、奇跡でもない限り起こるはずないだろ。
「そーかー？」
「両思いになるってそんなに難しいことなのかな。」
「ばーか。そう思うのはお前がモテるからだろ？」
難しいよ。
想いを伝えることも、想われることも。
ずきり と胸が痛くなった。
それと同時に、違和感を感じる。
吐き気ともいえる、
体の奥から何かがむせ返ってくる感覚。
あの、独特な感覚。
「二宮、俺トイレ行ってくるわ。」
「おー、おっけー。」
俺は、
演じることができただろうか。
何も知らない俺を。
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紫央梨(プロフ) - もさくさん» シリーズ化、嬉しいです(^-^) 待ってます(o^^o) (2019年8月12日 10時) (
レス) id: ee37a9445e (このIDを非表示/違反報告)
もさく(プロフ) - 紫央梨さん» 紫央梨さんはじめまして、コメントありがとうございます！いつも楽しくだなんて勿体ないお言葉です(><)実は「教えてあげる」の2人私もかなり気に入っているのでシリーズ化もありかなって思ってたり、、、また2人の話を書く時があればぜひぜひご覧下さい！ (2019年8月12日 9時) (レス) id: 64ff355b3f (このIDを非表示/違反報告)
紫央梨(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませて頂いております。「教えてあげる」とても好きです(//∇//)続きが気になります！！これからも更新楽しみにしています(*≧∀≦*) (2019年8月11日 13時) (レス) id: ee37a9445e (このIDを非表示/違反報告)
もさく(プロフ) - aoiさん» お返事遅くなってしまいすみません。aoiさん、コメントありがとうございます！花吐き病パロはずっと書きたいと思っていたお話だったので書いている私が1番楽しんでしまいました。更新頑張ります！ありがとうございました！ (2017年9月13日 9時) (レス) id: 64ff355b3f (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - 初めまして(*´-`)花吐き病、とても素敵なお話でした！これからも更新楽しみにしています。 (2017年9月6日 19時) (レス) id: 063293b567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もさく | 作成日時：2017年8月28日 0時
