606 *You* ページ6
両親は新しく建てるお店の下見に出かけて。
あたしは明日がセンター試験の本番だから家で勉強してた。
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お昼はカップラーメンだと思っていたけど、机の上に作り置きのオムライスがあって。
暖め直して食べ終える頃にインターホンがなった。
A「はい....あ。」
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「ありがとうございました。」
ドアを開けるなり深々と頭を下げる涼介のお母さん。
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A「え?」
「すいません...辛い思いをさせて。
あの子を返してくれて感謝します。」
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あたしは自分で涼介のお母さんを恨んでしまうのかと思ってたけど。
全て涼介のためを思って動くこの人を見たら。
A「いいえ...」
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A「あたしも...涼介が大切だから...
だから...言われたとおりにしただけです。」
これが正解なのかはわからないけど。
でも、これが正しいのかもしれない。
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A「すいません...明日...試験なんで。」
これ以上一緒にいたって辛くて悲しくなるだけ。
試験と理由付けてドアを無理やりにも閉めた。
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泣いちゃダメ。
考えちゃダメ。
そう思えば思うほど。
あの日何故あたしは別れを選ぶことが出来たのか不思議に思う。
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リングをわざわざ飾って毎日眺めるだけ。
確かな思い出が欲しかった。
貴方と想い合っていたと言う事実。
でも、リングを外したら離れたという事実が突きつけられることを知らなかった。
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だからと言って付ける訳にはいかない。
貰わなきゃよかった。
でもだって嬉しかったんだもん。
そんなことってある?
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そんなこと繰り返し考えて、また1人で悲しむの。
A「涼介...」
ダメ、もう...会いたい。
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ハルカ(プロフ) - 今現在泣いて泣いて泣いてます。ほんとに話の中に吸い込まれます。 (2018年10月10日 18時) (レス) id: f0d758750d (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩 - どんどん読み進めたくなっちゃいますね♪ (2017年9月24日 19時) (レス) id: 73437f3fa3 (このIDを非表示/違反報告)
涼苺飴 - 遅れて読んでます!!いっぱい泣きました(泣)とってもここまででは、切ないです。16までおいつけるかな……。とっても面白いです!!頑張ってください♪ (2016年12月5日 18時) (レス) id: 0f2acbae67 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - いちご姫さん» ありがとうございます!! (2015年8月7日 20時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
いちご姫 - おもしろい! (2015年8月6日 11時) (レス) id: 095752f868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2015年3月30日 17時