605 ページ5
ﾘﾋﾞﾝｸﾞに通されて、ｿﾌｧに座る。
すっと目の前に出されたﾌｧｲﾙ。
涼介「また新しい書類?」
・
・
・
・
「違う。開いてみろ。」
手にとって開くと椅子に座った女性。
多分これ...
信じたくなくてﾊﾟﾀﾝと閉じた。
・
・
・
・
「綺麗な方だろう。
この先もっと大きくなる見込みのある会社。」
あぁ、会社のために結婚しろって言いたいわけね。
どっからが冗談なのかもうわかんねぇ。
・
・
・
・
・
「見合い...しないか。」
見合い写真に写ってた女性は確かに綺麗で華やかだった。
でも。
俺が結婚したいのは大きな会社なんか持ってないし
こんなに華やかで気品のある人でもない。
・
・
・
・
・
涼介「見合いなんて...」
「いや...してくれ。」
だろうな。
わざわざ聞くこと自体おかしい。
形だけの“とりあえず”な気遣い。
俺の意思を確かめるはずなのに、無理やり了承を得るこの親。
・
・
・
・
・
涼介「.....。」
「見合いは今月末。その日は空けとけよ。」
まだ受けるなんて言ってねぇのに俺の手にﾌｧｲﾙを置いて部屋を出て行く。
・
・
・
・
・
「だから言ったでしょ...」
涼介「うるせぇよ。」
「私の会社を継いだ方が良かったのよ。」
帰国したばかりなのかｷｬﾘｰﾊﾞｯｸを持って。
・
・
・
・
「日本に近々店舗増やすからそっちを任せようと思ったけど。
涼介が主人を選ぶとはね...」
だったら最初からそう言えよ。
ってすごく思う。
「これでもう...ﾖﾘが戻せなくなったわね。」
・
・
・
・
・
・
ｷｬﾘｰﾊﾞｯｸに腰掛けて、見下ろす。
「言っておくけど。後戻りは出来ないからね。
ちゃんとお見合い、成功させなさいよ。」
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1287人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハルカ(プロフ) - 今現在泣いて泣いて泣いてます。ほんとに話の中に吸い込まれます。 (2018年10月10日 18時) (
レス) id: f0d758750d (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩 - どんどん読み進めたくなっちゃいますね♪ (2017年9月24日 19時) (レス) id: 73437f3fa3 (このIDを非表示/違反報告)
涼苺飴 - 遅れて読んでます！！いっぱい泣きました(泣)とってもここまででは、切ないです。16までおいつけるかな……。とっても面白いです！！頑張ってください♪ (2016年12月5日 18時) (レス) id: 0f2acbae67 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - いちご姫さん» ありがとうございます！！ (2015年8月7日 20時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
いちご姫 - おもしろい！ (2015年8月6日 11時) (レス) id: 095752f868 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あすみ
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時：2015年3月30日 17時
