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「ヒイラギｸﾞﾙｰﾌﾟではどのような...」
親父が単に知らないからか、それとも知ってて触れさせようとしないのか。
どっちでもいいけど、淡々と話す親父を押しのけて名前を聞き返したかった。
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「息子が生まれなかったのでね。山田さん、助かりましたよ。」
「いえいえ。」
なんなんだこれ。仕組まれてんのか?
母さんを見ると何食わぬ顔で俺を見下ろす。
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「偶然よ。」
言いたいことがわかったのか、ぼそっと口にした。
そうだよな。
いくらなんでもこんなの出来すぎてるし。
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A『山田さん...?』
こっちは皆“山田さん”だから俺に言われてると思わなくて、
出された料理と水を飲んで気を紛らわしてた。
「おい、涼介。」
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肘が突かれ、やっと気づく。
涼介「...はい?」
A『山田さんは...』
「Aさん、涼介でいいですよ。」
おいおい、何勝手に親父が決めてんだよ。別になんでもいいけどさ。
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A『え、じゃあ...涼介、さんは...趣味はありますか?』
めっちゃ普通な質問だけど、一応俺も金持ち息子。
ｹﾞｰﾑですとか、ｶﾗｵｹですなんて言ったら叱られるのが目に見えてる。
涼介「...えー...」
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ﾎﾃﾙの端に置いてあるそれっぽい物を言ってみる。
涼介「...ﾁｪｽ、とか?」
「おぉ!私もなんですよ。今度やってみようか。」
涼介「あ、ははっぜひ!!」
やったことねぇよ!家に置いてあるだけだよ!
相手のお父さんに苦笑いで答えて。
絶対ﾎﾞﾛ負けでまた叱られるのか。
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極々普通のそれ聞いてどうするの?って質問に受け答えして。
「どうだ。2人だけで話してみないか?」
「あぁ。それもそうだな。」
そっちはそっちで気、遣ってる振りして会社の話をしたいだけだろ。
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涼介「そうですね。...行きましょうか。」
これで俺の人生決まりだな...
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ハルカ(プロフ) - 今現在泣いて泣いて泣いてます。ほんとに話の中に吸い込まれます。 (2018年10月10日 18時) (
レス) id: f0d758750d (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩 - どんどん読み進めたくなっちゃいますね♪ (2017年9月24日 19時) (レス) id: 73437f3fa3 (このIDを非表示/違反報告)
涼苺飴 - 遅れて読んでます！！いっぱい泣きました(泣)とってもここまででは、切ないです。16までおいつけるかな……。とっても面白いです！！頑張ってください♪ (2016年12月5日 18時) (レス) id: 0f2acbae67 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - いちご姫さん» ありがとうございます！！ (2015年8月7日 20時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
いちご姫 - おもしろい！ (2015年8月6日 11時) (レス) id: 095752f868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすみ
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時：2015年3月30日 17時
