655 *You* ページ5
信じたくなかった。
でも...絶対柊さんの相手は涼介だ。
悲しかった?いや...でもなんとも言えない感情が押し寄せて、涙が溢れる。
そんなの誰にも見られたくなくて。
平気なふりしてきたから、1人で声を押し殺して泣く。
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でも見つかってしまって、よりによって柊さん。
あたしに聞きたいことがあって来たんだ。
泣いてるのが見つかってなんだか気まずい空気の中、
柊さんは冷静な声でこう言った。
『山田涼介さん...ご存知ですよね?』
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勿論、片時も想わなかった日なんてなかった。
今も、自分でも驚くほどに涙が溢れたんだから。
A「いいえ。知りません。」
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『...嘘...嘘よ...貴方は涼介さんの何ですか...!?』
初めて見た。
いつもおしとやかで容姿端麗なS女が取り乱す姿。
A「柊さんが言う涼介さんを...あたしは知りません。」
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『知らなかったら何故...あんなに泣き崩れるんですかっ!?』
どきっとしたし、
恥ずかしかった。もう嘘がつけない。
A「今はもう何もありません。」
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何もない
全ては終わったこと。
終わったんだから、あたしなんて気にせずに...
『...何もないんですね...好きじゃないんですね?』
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好きじゃない。
それだけは何故か言えなかった。
A「あたしが一方的に好きなだけです。
彼は...涼介はあたしが好きじゃない...涼介はもうっ...」
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『止めてください...私は彼と結婚しなければならないの。
貴方を思い出すたびに、涼介さんは...私じゃないAを呼ぶのっ...!!
どうしてっ...!なんで...私じゃﾀﾞﾒなのっ......!?』
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苦痛な表情で訴えかける。
なんで?涼介は柊さんと結婚するって言ってたのに。
A「涼介は...貴方が好きだと...」
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『違うわっ!!
彼の中にいるのはいつも貴方!!
涼介さんは今でもっ...貴方しか好きじゃないんですっ...!』
涼介...涼介はきっともう、あたしのことなんて...忘れてるよね...?
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名無し53407号(プロフ) - 突然すいません。号泣しました。感動です。こんな素敵なお話を書いてくださってありがとうございますほんとに。泣 (2018年1月15日 22時) (
レス) id: 42ec7976c2 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 國松真優さん» コメントありがとうございます！ こんなお話でも泣いていただけてよかったです（笑） 応援よろしくお願いします！ (2016年6月13日 8時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - しおりさん» はじめまして。コメントありがとうございます！！ 号泣（笑） 一応、感動的なシーンではあったのでよかったです（笑） 嬉しいお言葉頂けて光栄です。 (2016年6月13日 8時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
國松真優(プロフ) - すごく号泣しました。これからも応援してます！ (2016年6月13日 0時) (レス) id: 9ea6e88dce (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - はじめまして！！ いま、1人で読んで号泣してます笑笑 こんなに泣いたのはじめてです！ この小説大好きです！ (2016年1月7日 5時) (レス) id: 531f270852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすみ
| 作成日時：2015年4月2日 19時
