◇ ページ23
「うっめ！なにこれ！」
『チンジャオロースだよ』
「すっげーうまい！」
口いっぱいに詰め込んで、冬眠前のリスみたいに思えて、
ちょっと笑っちゃった。だって可愛いんだもん。
ふふ、って笑ってたら、
鳴ったのはインターフォン。
ちょっと待ってて、って出ると、
相葉さんで。
「ごめん！ケーキ間違えて持って帰っちゃってた！」
『あ...忘れてました、わざわざすみません』
「こっちこそほんとごめん！」
『いえ、私の方こそ持たせちゃって、』
「いや！俺が傘入れてもらったからだし気にしないで！」
あ、って何かに気づいたように声を発した相葉さん、
視線は足元の、櫻井くんの干してある靴で。
「潤くん？」
『いえ、』
「弟さん？」
『違くて、っひゃ』
「お兄さん何の用？」
突然、後ろから抱きしめられて、
現れたのは櫻井くんで、
「もしかして教え子の？」
『えぇ』
「なーんだ、知ってんの」
ふふ、って笑ってる櫻井くんの息が耳にかかる。
持ってるケーキを取って、ご飯さめちゃうよ、って囁く。
心臓が、苦しいくらいバクバクいってて、顔も多分赤くなってる、
「ごめんね、夜分遅くに」
いつもと変わらない笑顔を見せて、相葉さんは帰っていった。
「彼氏、じゃないよね？」
『ご近所さん、ね、これやめて？』
「なんで？」
『なんでって、』
昔から、困らされる子だったけど、
これはめちゃくちゃタチ悪い！
逃げようとすればするほど、
強い力で抱きしめられる。
『や、』
「なぁ、なんで一緒にかさ、」
『え？』
「...ごめん」
手を放して、先戻ってるって言って、
先にリビングに戻った櫻井くんに対して、
私は膝から崩れ落ちて、
さっきまで抱きしめられてた場所に、同じように腕を回す。
まだバクバクいってる、
苦しくておかしくなっちゃいそう。
しばらく、ゆっくり深呼吸をして、
やっと普通に息ができるようになった気がした。
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ももねる(プロフ) - たまりんさん» はじめまして、読んでいただけてとても嬉しいです。楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ります、よろしくお願いいたします。 (2020年5月5日 18時) (
レス) id: 783ca8666b (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - はじめまして。 S Sさんが好きで、オススメ作品に上がっていたので読ませていただきました。それぞれの恋心が見え隠れして、続きが読みたいと思いました。更新楽しみにしております。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: 73cb3c7af7 (このIDを非表示/違反報告)
ももねる(プロフ) - あやみさん» はじめまして、コメントありがとうございます！とても嬉しかったです、頑張ります(*´艸`*) (2020年4月29日 22時) (レス) id: 783ca8666b (このIDを非表示/違反報告)
あやみ(プロフ) - こんにちは！はじめまして。設定が面白くてこれからが楽しみです！ご自分のペースで頑張って下さい！ (2020年4月29日 13時) (レス) id: 640a7319d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももねる x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2020年4月28日 23時
